tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

『MIX (12)』あだち充


30年振りに…あのキャラ登場!!
夏の大会で投馬たちを破った東秀は見事甲子園へ!
そしてライバルの健丈・赤井は春の選抜で新ヒーローに…!
やって来た四月、負けられない明青学園には、頼もしい新入生たちがやって来る!!
しかし、やって来るのはそれだけではないようで…?

この巻はこの先のストーリー展開の布石を打つ巻という位置付けでしょうか。
物語としてはあまり大きな動きはないのですが、それでも今後に向けて気になる要素がいくつか登場しました。


まずは赤井君 (弟) の明青野球部入部。
これはまあ予想通りでしたね。
これまでの巻でさんざん匂わされていた通りの展開になりました。
選手層の薄い明青野球部にとって、大きな戦力アップにつながるのは明白で、今後の試合シーンが楽しみです。
そしてもちろんラブコメ的にも。
音美のことを好きだとすでに宣言済みである赤井君、やっぱり投馬のライバルになるのでしょうか。
春夏も野球部マネージャーに戻ってきたことで、恋愛関係がどのように動いていくのかが今後の注目ポイントになります。


そして後半に新登場の人物は、『タッチ』のあの人、と思われる男です。
なかなかインパクトある登場の仕方をした上、記憶喪失になっているようですが、一体彼はどんなふうにこの物語に関わってくるのでしょうか。
彼から達也や南につながる可能性は……どちらかというと薄そうな気がしますが。
『タッチ』でも脇役ながらいい味を出して独特の存在感を持っていた人物なので、『MIX』ではどんな役割を担っていくのか、気になるところです。


のんびりペースがあだちマンガのいいところとは分かっていますが、そろそろ展開を早めていってほしいですね。
すでに伏線はたっぷり仕込んであるはず。
野球の試合場面をもっと読みたいし、恋愛もそろそろ新展開があってもいいんじゃないかなぁ。
あだち先生、よろしくお願いします!


●関連過去記事●
tonton.hatenablog.jp