tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

KOBUKURO FANSITE EXCLUSIVE LIVE 2024 "ALL SEASONS" @大阪城ホール (4/8)

今年初のライブ参加はコブクロのファンサイト会員限定ライブ。
近年はいつも春にライブをやってくれるのですが、今年は4月なのでちょうど桜の時期に重なってよかったですね。
とはいえライブ当日は花散らしの雨で少々残念でしたが、大阪城ホールの前景を満開の桜が彩る光景はとてもきれいでした。


今回は直前にリリースされたコブクロ結成25周年記念ベストアルバム「ALL SEASONS BEST」からライブタイトルが取られています。
コブクロの曲は季節感がはっきりしているものが多いので、彼ららしいベスト盤の編み方だなと感心し、名曲だらけのライブになりそうな予感にわくわくしながら参加しましたが、ふたを開けてみればベスト盤以外からの選曲も多くて予想外の部分もありました。
全体を通して思ったのは、インディーズ時代からある古い曲が多かったということ。
最初のブロックからして、「memory」「2人」「赤い糸」とインディーズ曲3連発からのデビュー曲「YELL ~エール~」ですからね。
こんなにインディーズ時代の曲を大事に歌い続けているアーティストもそう多くはないのではないかと思いますが、ストリート出身のコブクロにとって、ストリートで歌っていた曲たちこそが原点でありアイデンティティなのでしょう。
インディーズアルバムにしか収録されていない超レア曲「ボクノイバショ」はたぶんライブで聴いたのは初めてだったんじゃないかな。
あまりのレアさに驚いていたら、次の曲がまだ音源化もされていない新しい曲「雨粒と花火」という、いきなり25年という長い時間を一気に早送りしたような曲順にさらに驚かされました。
そして、極めつけは何といっても「おさかなにわ」でしょう。
昔のイベントでただの1回しか披露されたことがないという、もちろん音源化などもされていない、レア中のレアというかもうレアを通り越した幻の曲です。
私もタイトルは何かで聞いたことはありましたが、もちろん曲は聴いたことがありませんでした。
いかにファンサイト会員限定ライブといえども、参加者の中でも聴いたことがあるという人はごく少数だったのではないでしょうか。
「大阪なにわ」と「お魚には」をかけたダジャレタイトルということで、コミカルな感じなのかと思いきや、魚が登場する歌詞のせいか意外にかわいらしい雰囲気の曲でした。
超々レア曲を聴けてうれしかったですが、なぜ今この幻の曲を復活させようと思ったのか、超久しぶりに歌ってみてどう感じたか、どこかでじっくり語ってほしいところです。
また、この限定ライブのみで終わりというのももったいないので、今後の展開にも期待したいと思います。


季節的にやるだろうと思っていた「桜」や「風」をやらなかったのはちょっと意外でしたが、「天使達の歌」や「光の粒」といった季節感が強すぎて通常のツアーなんかではセトリに入れづらい曲が聴けたのはよかったです。
特に「光の粒」はステージいっぱいに瞬く無数のライトがまさに「光の粒」で、その美しさが曲とともに印象的でした。
この曲が本編ラストというのも、限定ライブならではという特別感がありました。


そんな限定ライブらしいレアさを満喫しつつ、一番心に響いたのは「風見鶏」でした。
黒田さんのスイッチが入ってギアが数段上がったのがはっきりわかる歌いぶりももちろんよかったけれど、個人的にコブクロのライブに行き始めて一番コブクロを聴いていた頃の曲なので、やっぱり思い入れがあるんですよね。
ライブで聴いたのはひさしぶりということもありましたが、いろんな思い出が頭の中によみがえって鼻の奥がツンとしました。
その次の「同じ窓から見てた空」でさらにノスタルジーに浸るという、この流れも完璧でした。


アンコールは「この1曲にすべてをかけます」と宣言された未発表新曲「RAISE THE ANCHOR」。
黒田さんが歌いだしに失敗して一度やり直ししたのですが、もういきなりクライマックスかというようなタイトルシャウト×2に、なるほどこれは瞬発力が試される難しい歌いだしだなと納得でした。
「錨を上げろ」というタイトル通り、鼓舞するような勇ましさのある楽曲です。
結成25周年を迎えたけれど、ここはまだ通過点、まだまだここから先へ進んでいくぞという思いが込められているとのことで、これは間違いなく新たなお気に入り曲になる予感がします。
今年はオリジナルアルバムを出すと言っていたと思うので、きっとこの曲がアルバムの核になるのではないかな。
懐かしい曲の数々で25年の時の重みを感じた後、最後に新しい未来、これからのコブクロを見せてくれました。


ツアーとはひと味違う限定ライブ、とても楽しかったです。
相変わらずMCは面白かったし (黒田さんの故障した車を直してくれたイケメンお兄さんが何者だったのか気になる!)、今年のツアーの発表を生で聞けてまた楽しみが増えました。
小渕さんの高音がつらそうなのはちょっと気にはなりましたが、まあ去年も春先は調子悪そうだったけどその後のツアーでは悪くなかったし大丈夫でしょ、とそこまで心配はしていません。
昨年のツアーの最後に体調を崩して入院していた黒田さんがすっかり完全回復して小渕さんのカバーまで頑張っていたので、何よりそのことが安心材料でした。
2人とももう若くないので (この歳になったらもう誰も指摘とか注意とかしてくれへんで、という黒田さんの小渕さんへのツッコミが同世代の私にも突き刺さりました……)、とにかく身体には気をつけてほしいですね。
まだ9月までは25周年祭が続くはずなので、ツアー以外の活動もこれから発表されていくのでしょう。
今年もコブクロに元気をもらいながら頑張っていきます。
またライブで会いましょう!!


*セットリスト*
01. memory
02. 2人
03. 赤い糸
04. YELL ~エール~
05. Bell
06. FREEDOM TRAIN
07. ボクノイバショ
08. 雨粒と花火
09. コイン
10. 天使達の歌
11. 風見鶏
12. 同じ窓から見てた空
13. おさかなにわ
14. 潮騒ドライブ
15. 轍 -Street stroke-
16. 光の粒
EN RAISE THE ANCHOR