tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『雷神』道尾秀介

雷神 (新潮文庫 み 40-23)作者:道尾 秀介新潮社Amazon あの日、雷が落ちなければ、罪を犯すことはなかった――。埼玉で小料理屋を営む藤原幸人を襲った脅迫電話。電話の主が店に現れた翌日、娘の夕見から遠出の提案を受ける。新潟県羽田上村――幸人と姉・亜沙実…

『朱色の化身』塩田武士

朱色の化身 (講談社文庫)作者:塩田 武士講談社Amazon 昭和31年、4月。福井・芦原温泉を大火が襲う。 「関西の奥座敷」として賑わった街は、300棟以上が焼失した。 60年後、東京。元新聞記者のライター・大路亨は、失踪した謎の女・辻珠緒の行方を追ううちに…

『喜べ、幸いなる魂よ』佐藤亜紀

喜べ、幸いなる魂よ (角川文庫)作者:佐藤 亜紀KADOKAWAAmazon 【第74回読売文学賞(小説賞)受賞作】18世紀ベルギー、フランドル地方の小都市シント・ヨリス。ヤネケとヤンは亜麻を扱う商家で一緒に育てられた。ヤネケはヤンの子を産み落とすと、生涯単身を選…

2024年3月の注目文庫化情報

3/19:『燕は戻ってこない』 桐野夏生 (集英社文庫) 3/23:『ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~』 三上延 (メディアワークス文庫) 3月は春めいてきて心浮き立つ季節でもあり、別れが多くもの寂しい季節でもあり、というちょっと複雑な気…

『悪の芽』貫井徳郎

悪の芽 (角川文庫)作者:貫井 徳郎KADOKAWAAmazon 大手銀行に勤める41歳の安達は、無差別大量殺傷事件のニュースに衝撃を受ける。40人近くを襲ってその場で焼身自殺した男が、小学校時代の同級生だったのだ。あの頃、俺はあいつに取り返しのつかない過ちを犯…