tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『本を守ろうとする猫の話』夏川草介

本を守ろうとする猫の話 (小学館文庫)作者:夏川草介小学館Amazon 「お前は、ただの物知りになりたいのか?」 夏木林太郎は、一介の高校生である。幼い頃に両親が離婚し、さらには母が若くして他界したため、小学校に上がる頃には祖父の家に引き取られた。以…

『Iの悲劇』米澤穂信

Iの悲劇 (文春文庫 よ 29-3)作者:米澤 穂信文藝春秋Amazon Iターンプロジェクト担当公務員が直面するのは、過疎地のリアルと、風変わりな「謎」――。 無人になって6年が過ぎた山間の集落・簑石を再生させるプロジェクトが、市長の肝いりで始動した。 市役所の…

『魔眼の匣の殺人』今村昌弘

魔眼の匣の殺人 (創元推理文庫 Mい 12-2)作者:今村 昌弘東京創元社Amazon その日、神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と剣崎比留子を含む9人が、人里離れた班目機関の元研究施設“魔眼の匣”を訪れた。その主であり、予言者として恐れられている老女は、来訪者に…

2022年10月の注目文庫化情報

10/6:『さよならの儀式』 宮部みゆき (河出文庫) 10/6:『ライオンのおやつ』 小川糸 (ポプラ文庫) 10/7:『罪と祈り』 貫井徳郎 (実業之日本社文庫) 10/19:『定価のない本』 門井慶喜 (創元推理文庫) 10/21:『シーソーモンスター』 伊坂幸太郎 (中公文庫…

『落日』湊かなえ

落日 (ハルキ文庫 み 10-3)作者:湊 かなえ角川春樹事務所Amazon わたしがまだ時折、自殺願望に取り付かれていた頃、サラちゃんは殺された── 新人脚本家の甲斐千尋は、新進気鋭の映画監督長谷部香から、新作の相談を受けた。 十五年前、引きこもりの男性が高…