tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『逆ソクラテス』伊坂幸太郎

逆ソクラテス (集英社文庫)作者:伊坂 幸太郎集英社Amazon 「敵は、先入観だよ」学力も運動もそこそこの小学6年生の僕は、転校生の安斎から、突然ある作戦を持ちかけられる。カンニングから始まったその計画は、クラスメイトや担任の先生を巻き込んで、予想外…

『この本を盗む者は』深緑野分

この本を盗む者は (角川文庫)作者:深緑 野分KADOKAWAAmazon “本の街”読長町に住み、書物の蒐集家を曾祖父を持つ高校生の深冬。父は巨大な書庫「御倉館」の管理人を務めているが、深冬は本が好きではない。ある日、御倉館から蔵書が盗まれたことで本の呪いが…

『六人の嘘つきな大学生』浅倉秋成

六人の嘘つきな大学生 (角川文庫)作者:浅倉 秋成KADOKAWAAmazon 成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全…

『魂手形 三島屋変調百物語七之続』宮部みゆき

魂手形 三島屋変調百物語七之続 (角川文庫)作者:宮部 みゆきKADOKAWAAmazon 百物語なんかしていると、この世の業を集めますよ――。江戸は神田の袋物屋・三島屋では、風変わりな百物語が続けられている。語り手一人に、聞き手も一人。主人の次男・富次郎が聞い…

『世界でいちばん透きとおった物語』杉井光

世界でいちばん透きとおった物語 (新潮文庫 す 31-2)作者:杉井 光新潮社Amazon 大御所ミステリ作家の宮内彰吾が、癌の闘病を経て61歳で死去した。 女癖が悪かった宮内は、妻帯者でありながら多くの女性と交際しており、そのうちの一人とは子供までつくってい…

『八月の銀の雪』伊与原新

八月の銀の雪 (新潮文庫 い 123-13)作者:伊与原 新新潮社Amazon 「お祈りメール」の不採用通知が届いた大学生は、焦りと不安に苛まれていた。 2歳の娘を抱えるシングルマザーは、「すみません」が口癖になった。 不動産会社の契約社員は、自分が何をしたいの…

2023年8月の注目文庫化情報

8/2:『二百十番館にようこそ』 加納朋子 (文春文庫) 8/4:『始まりの木』 夏川草介 (小学館文庫) 8/9:『アンと愛情』 坂木司 (光文社文庫) 8/9:『さよなら願いごと』 大崎梢 (光文社文庫) 8/10:『いつの空にも星が出ていた』 佐藤多佳子 (講談社文庫) 「…