tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

「EXPLORER」槇原敬之

EXPLORER

EXPLORER


【収録曲】
01.優しい歌が歌えない
02.夏は憶えている
03.TagTeam
04.武士は食わねど高楊枝
05.Happy Ending
06.君の名前を呼んだ後に
07.とりあえず何か食べよう
08.ハトマメ ~Say Hello To The World~
09.The Fog
10.世界に一つだけの花
11.Boy I'm gonna try so hard
12.僕が一番欲しかったもの

レンタルして聴きました。
マッキーワールド全開ですねぇ。
1曲目の「優しい歌が歌えない」は音楽活動を休止していたマッキーの心境を歌った曲でしょうか。
歌詞がとてもいいと思います。
セルフカバーの「世界に一つだけの花」はやっぱり名曲だし、シングル曲の「君の名前を呼んだ後に」「僕が一番欲しかったもの」も歌詞・メロディー共に大好きです。
でもマッキーと言えば耳なじみのいいメロディーラインや透明感のある歌声よりも、面白い歌詞、という印象の方が私には強いです。
例えば4曲目の「武士は食わねど高楊枝」。
これはなんと、仕事を失った上に奥さんが出て行っちゃったというちょっと情けない男性の歌です。
でも歌詞にはそれほど悲壮感や不幸な感じはなく、むしろ仕事と妻を失ったことでずっとそばにあったのに気付いていなかった大切な宝物に気付いたという喜びを歌っています。

家族を持つということも
子供を育てるということも
誰が決めたわけでもなく
自分が決めたんだ

この歌詞がいいですね。
「なんでも不景気のせいにしてた」というこの歌の主人公が、世の中や政治や周りの人たちといった自分以外のものではなく、自分でこの道を選んで歩いてきたんだと気付き反省し、ささやかな幸せのためにこれからも自分の足で歩んでいこうと決める、ある意味前向きな歌詞です。
それから、8曲目の「ハトマメ」も面白いですね。
浅草寺の境内で鳩豆を買って、鳩にやらずに自分で食べている外国人観光客を見たけれど、「それは鳩のえさだ」と言えなかったことから英語を勉強する決心をするという歌詞です。
外国語を通して世界を知ろうという考え方に共感しました。
また、大阪在住の人は5曲目の「Happy Ending」の歌詞にも注目。
太陽の塔」「万博後の遊園地」などマッキーの故郷の風景がそこにあります。
…実は私の職場の先輩がマッキーの実家のご近所さんで、マッキーとも子どもの頃からの顔見知りなんだそうで。
聞いた時はびっくりしました。
マッキーの実家って電気屋さんなので、昔電化製品をその店で買うとよくマッキーが配達しに来てくれたとか。
う〜ん、ちょっとうらやましいかも…。