tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

『H2 第4巻 サンデーコミックスワイド版』あだち充

8月から毎月1冊刊行されてきた『H2 サンデーコミックスワイド版』。
今月は4巻が発売される予定でした。
ところが、書店に行ってみるとなぜか5巻も出てる!?
このサイトの発売予定情報にも4巻しか載っていないし、Amazonでもまだ4巻までしかデータがない。
どう考えても、突然予定を変更して5巻も出したとしか考えられない状況。
しかも小学館のサイトを見ると来月は一気に3冊も出るらしい。
どう考えてもこれはおかしい。
一体何があった!?と思っていたら、今日Yahooニュースでこんな記事を見つけてしまいました。

あだち充「H2」山田&石原でドラマ化


「タッチ」などで知られる人気漫画家・あだち充氏の代表作の1つ「H2」が来年1月からTBSで連続ドラマ化(木曜後10・00)される。
タイトルは「H2〜君といた日々〜」で、主人公の高校球児・国見比呂を山田孝之(21)、ヒロインの古賀春華を石原さとみ(17)が演じる。
監督は堤幸彦氏で、ヒットドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」に続き山田とタッグを組む。


原作は92年から99年まで「週刊少年サンデー」(小学館)で連載され、単行本全34巻で4800万部を売り上げた人気作品。
甲子園を目指す“超高校級ピッチャー”の比呂と、親友でライバルの“天才バッター”橘英雄の友情を軸に、比呂の幼なじみで英雄の彼女の雨宮ひかり、比呂に思いを寄せる春華らのラブストーリーが絡んだ青春物語だ。


続きはこちら>表示できません - Yahoo!ニュース

マ…マジっすか(・_・;)
なぜに今更ドラマ化!?
一度アニメ化で滑ってんのに!!?(これ禁句)
なんかものすご〜く、嫌な予感しかしないんですけど。
まずこの「ビューティフルライフ」を連想させるサブタイトルは何よ。
まさか最終回で春華が死(以下略)
でもって山田孝之はどう考えても比呂のイメージには合わない。
「超高校級の天才豪腕投手」っていうかむしろほとんど怪物!?って感じの比呂ですよ…野球以外ではフツーの男子高校生とは言え…。
で、なんでヒロインは「春華」??
この作品で重要なのはむしろひかりの方だと思うんですが…。
う〜ん、すでに不安要素が山積み(-_-;)
あと主題歌はゆずの「夏色」じゃなきゃやだ(『H2』を読んだ人にしか分からないネタだな)。
それにもちろん「あだち節」は忠実に再現してくれるんでしょうね?
「見ろ、この音を!」「音は見えねぇよ」
とか、
「縦じまのユニフォームは似合わねえな。邪(よこしま)なあんたには―――」
とか、こういう会話の上手さがあだちマンガの真髄ですから、これがなきゃ全く別の作品になっちゃう。
でもなんだかんだ言って見そうな気がするな〜…。


気を取り直してワイド版4巻のレビュー行きましょう(^_^;)

H2 (4) (少年サンデーコミックス〈ワイド版〉)

H2 (4) (少年サンデーコミックス〈ワイド版〉)

球児たちの夏は終わり、秋季大会真っ只中。
英雄が4番を打つ明和第一高校は、大会屈指の左腕・栄京学園の広田の「予告三振」に思わぬ苦戦。
しかし、死球を受けて骨折しながらもホームランを放った英雄のおかげで、明和第一は見事に優勝。
2位となった栄京と共に春の選抜大会出場を決める。
一方、ようやく部として本格的に始動した千川高校野球部は、学校の文化祭で招待試合を行うことになる。
その相手とは、なんと栄京学園。
「単なる文化祭の一行事」で、気楽に投げるつもりの比呂だったが、広田との対決で闘争心に火がつき始める…。
さて、寒い冬が終わり、春。
2年になった英雄は念願の甲子園へ。
早速ホームランを含む大活躍で、怪物ぶりを全国に見せつける。
一方の栄京の広田はなにやら不審なプレーを見せる…?


新たに広田というライバルが現れ、ますます盛り上がってきました。
それにしても明和は南東京、千川は北東京で、うまく分かれてるんですね(っていうか実際は東と西だよね?)
英雄は比呂より先に全国デビューも果たしました。
しかし、比呂はまだまだ成長途上。
というわけで、今回のイチオシ名ゼリフはこちら。

猫が虎になるとか犬が狼になるとか、その程度の計算でしょ?
猫が鯨に、犬が鷲にとは考えないでしょ?
そんなかたい頭で…
半年後の比呂が計算できるもんか。

文化祭での栄京戦観戦中のひかりのセリフです。
栄京の監督は名監督として名高い老将で、中学時代の比呂を「一緒に甲子園に行かないか?」と栄京に誘ったことのある人物(ちなみに比呂はこのとき「じいさんと一緒に行っても面白くない。一緒に行くなら女の子がいい」という理由で断った・笑)。
逃がした魚がどれほど大きかったのか、やはり気になる栄京の監督。
しかし、その名将の予想さえも上回ると、ひかりは予言しているのです。
天才ばかり登場しますが、比呂は飄々としていますね。
ただの野球バカ(笑)
でもそこが比呂の一番の魅力なのです。


恋愛面では比呂が少しずつ春華が気になりだした様子。
文化祭のラストのフォークダンスにさりげなく誘う辺りが非常にいい感じです。
その後の遊園地での初デートでも、高いところが苦手なくせに、観覧車に乗りたそうな春華の様子を見て乗ろうと言う比呂。
やさしいですねぇ。
3巻ではひかりや英雄とちょっと気まずいムードになってしまっていましたが、ひかりには自分から謝って仲直り。
英雄とは何事もなかったように恋愛相談なんか受けたりしちゃってます。
男の友情ってさっぱりしてていいですね。


明日は引き続いて5巻のレビューをお送りします♪