tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

「ALL COVERS BEST」コブクロ

ALL COVERS BEST(完全生産限定盤B)(オリジナルピック付)

ALL COVERS BEST(完全生産限定盤B)(オリジナルピック付)


【収録曲】
DISC 1
01 奇跡の地球 (桑田佳祐&Mr.Children)
02 I LOVE YOU (尾崎豊)
03 いつまでも変わらぬ愛を (織田哲郎)
04 SUPERSTITION (STEVIE WONDER)
05 ALONE AGAIN(NATURALLY) (Gilbert O’Sullivan)
06 遠い恋のリフレイン (T-BOLAN)
07 もうひとつの土曜日 (浜田省吾)
08 THRILL IS GONE (B.B.KING)
09 Lovin’ you (渡辺美里)
10 こんな風にして終わるもの (小谷美紗子)
11 The only thing that looks good on me is you (Bryan Adams)
12 CALIFORNIA SUN (RAMONES)
13 ANSWER (槇原敬之)

DISC 2
01 WHAT A WONDERFUL WORLD (Louis Armstrong)
02 三日月 (絢香)
03 DESPERADO (EAGLES)
04 Pink Prisoner (UNICORN)
05 気球に乗って (THE BOOM)
06 ON MY BEAT (BOOWY)
07 IF IT MAKES YOU HAPPY (Sheryl Crow)
08 LAYLA (Derek & the Dominos)
09 卒業写真 (荒井由実 / ハイ・ファイ・セット)
10 運命船サラバ号出発 (ザ・コブラツイスターズ)
11 The Love We Make (SING LIKE TALKING)
12 しあわせのランプ (玉置浩二)

今までライブなどでは時々カバーを披露してきたコブクロですが、ついにカバーアルバムが出ました。
しかも2枚組、25曲とボリュームたっぷり。
30〜40代の人にとって懐かしい曲が多いですが、どれもコブクロの2人が大切に歌ってきた曲なんだなということが伝わってくるアルバムです。


どの曲もけっこう大胆にアレンジを施していて、カバー曲とは言えすっかりコブクロ色になっています。
それでいて、コブクロのオリジナル曲にはない歌詞やメロディーやリズムがいっぱいあって、ファンにとっては新鮮味の強い作品でもあると思います。
個人的にカバーは絶対にオリジナルを超えることはないと思っていて、このアルバムに関しても原曲よりもいいと言えるものではないと思うのですが、それでもとても満足のいく作品でした。
コブクロの新たな側面を見ることができたこと、これから発表されるであろうオリジナル曲へとつながっていく可能性を感じさせてくれたこと、知らなかった曲についても原曲を聴きたいと思わせてくれたこと…。
そして、改めて私は黒田さんの歌声が好きだなぁと実感させられたのでした。
小渕さんと黒田さんの2人の絆の強さも再確認できました。


もともと原曲が好きな「奇跡の地球」や「ANSWER」や「三日月」は期待通りといったところですが、自分でも予想外なことに、一番心を揺さぶられた曲は「もうひとつの土曜日」でした。
黒田さんの声の魅力が存分に引き出されていて、歌詞の優しさや切なさとあいまって、最初のフレーズからもう感動しっぱなしでした。
同じような理由で「WHAT A WONDERFUL WORLD」「しあわせのランプ」も好き。
「Pink Prisoner」「ON MY BEAT」は小渕さんのギターアレンジにこだわりが感じられていいですね。
「The only thing that looks good on me is you」や「CALIFORNIA SUN」はバリバリのロックで、コブクロのイメージとはかなりかけ離れた曲ではないかと思いますが、意外にいい感じです。
こういう曲にも挑戦したことが、間違いなくこれからのコブクロのオリジナル曲にもいい影響を与えることになると思います。


デビュー前は路上でカバーを中心に歌っていたコブクロ。
来年のデビュー10周年を前に、原点に戻って原曲への想いをたっぷり込めたカバーアルバムを制作して、次のステップに進むためのいいターニングポイントとなったのではないかなと思います。
次にコブクロがどんな曲を出してくるか、とても楽しみです。