tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

『はてなの本』田口和裕、松永英明、上ノ郷谷太一

はてなの本 (NET TRAVELLERS 200Xシリーズ)


買っちゃいました。
結論、買ってよかった!!

「はてな」って、なんかオモロい。

インターネットで質問とアンテナと日記のサービスを提供する「はてな」には、単にそのサービスだけではとどまらない、今まで日本の商用インターネットサイトには見られなかったような面白さがあります。ブログ/日記ポータルのナンバーワンサイトとして洗練されたシステムで十万人以上の会員を集めながら、社屋敷地内でユーザーを集めて「オフ会」を開いてみるという「手作り」感覚のアンバランスさ。M&Aが飛び交うWebサービス業界においては逆に新鮮で、安心感をすらもたらせてくれます。本書では、そういったはてなの「面白さ」をさまざまな角度から見つめてみました。まず、これから「はてな」を始めてみようという方に向けては、「はてなアンテナ」と「はてなダイアリー」の初歩的な使い方から手ほどきします。すでに利用している方にも、まだ使ったことのない機能や、スタイルシートを利用したデザイン面でのテクニックを解説していきます。

さらに、「はてなダイアリー」は単なるウェブログポータルサイトではなく、IDリンクやキーワードという独特の仕掛けによって、友達の友達や同好の士と手軽に交歓できる「コミュニケーション増幅装置」としての魅力に満ちあふれています。それを踏まえて、さまざまな運用上のノウハウや「はてな」特有のコミュニティの活用術を紹介します。

そして「はてな」特有のこの「手作り」感覚はいったいどこから来ているのか?はてな代表の近藤淳也氏のロングインタビューで、その秘密に迫ります。特別に序文を寄稿いただいた「恐がり‐模倣犯」のテラヤマアニ氏をはじめとして執筆者と編集者がみな「はてなってなんかオモロい」と感じ、その「面白さ」をなんとかして形にしようとしたら、こういう両面開きの面白い本が出来上がりました。はてなをまったく利用しない人でも楽しく読める内容になっています。


はてなを利用する上でのノウハウを記した本としても、ネットビジネスの一つの形を解き明かす読み物としても、非常に面白くて役に立ちます。


まずははてなの各種サービスの使い方を詳細に記した「Side A」。
すでにある程度はてなを使っている人なら既知の事柄も多いでしょうが、じっくり読めば意外な発見があるかもしれません。
私も今まで携帯から更新ってやったことなかったけどやってみようと思いましたし。
はてなダイアラーにとっては、テーマの一覧やスタイルシートの設定方法など、デザインのいじり方に関する記事がとても役立つと思います。
特にsidebarの設置方法が分からなくて困っている皆さん!
この本を読めばきっと設置できますよ〜。


そして特別寄稿文やインタビュー記事などではてなの魅力に迫る「Side B」。
これが予想外の読み応えで、正直このSide Bのためだけにこの本を買う価値はあるとさえ思いました。
テラヤマアニさん(id:kowagari)の序文は、文体は軽いのですが内容は「はてなを本当に使いこなして愛している人がはてなの本当の魅力をズバリ指摘している」といった感じでしょうか。
なるほど、確かに「運営している人たちの顔が見える」というのははてなの大きな特徴であり魅力の一つですよね。
その後の近藤淳也氏のインタビューからも分かるように、はてなは本当にユーザーが皆で作り上げていっている。
もちろん仕組みを提供してさまざまなメンテナンスやフォローを行うのは運営者ですが、その仕組みが本当に面白いものに、役立つものになるかどうかはユーザー次第。
はてなを利用し始めたら、参加できる部分には極力参加していかないとある意味損をしているのかもしれません。
だってただ単に日記を書いたり他人の日記を読んだりするだけなら他のサービスで十分ですから。
はてなだからこそ味わえる面白さを、これからもっと積極的に貪欲に求めていきたいと思います。
手始めにはてなダイアリークラブに参加してみようかな。
これなら簡単で気軽にできそうだから。


でもってこの本を読んだら無性に模様替えしたくなって昨晩日記デザインを変更していました。
そのせいで昨日見に来たのに見られなかったという方、ごめんなさい。
基本部分はかんたんデザイン設定を利用させていただきましたが、スタイルシートもけっこういじったので多少はオリジナリティが出せたかと…。
いかがでしょうか??


おっと書き忘れ。
本書にははてなのマスコット「しなもん」のしおりがついてきます!
とってもかわいいよ〜!!!

はてなの本田口和裕松永英明上ノ郷谷太一
発売中 翔泳社 \1,764(税込)