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tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

ENGLISH JOURNAL 5月号

ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2008年 05月号 [雑誌]

ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2008年 05月号 [雑誌]

5月号のインタビュー1組目は、ジョニー・デップさんとティム・バートン監督。
ゴールデンコンビ、って感じですね。
シザーハンズ」、「スリーピー・ホロウ」、「チャーリーとチョコレート工場」、「スウィーニー・トッド」など、数多くの映画でコンビを組んでいる2人ですが、仕事だけではなく、私生活においても仲が良いんだなということをうかがわせるインタビューでした。
今回のインタビューはホラーテイストの作品「スウィーニー・トッド」のプロモーションによるものだったため、いくつかホラー映画のタイトルやそれらの出演俳優の名前が挙がっていました。
ホラー映画は苦手だけど、ジョニー・デップが出ているなら見てみたいかも。
…なんて思わせる人気俳優の彼ですが、「これからも監督の作品に出させてもらえるように頑張る」と謙虚に話していたのが印象的でした。


2人目はリンダ・ホーグランドさん。
黒澤明監督、深作欣二監督、宮崎駿監督などの日本の映画を数多く英語に翻訳している映像翻訳家の方ですが、「TOKKO-特攻-」という映画で初めて自ら本格的な映画制作を行われました。
日本で生まれ育ったホーグランドさんは、白人アメリカ人でありながら日本文化もバックグラウンドとして持っていて、その視点を活かして神風特攻隊の真の姿に迫る映画を制作したそうです。
狂気の象徴として捉えられることの多い特攻隊ですが、ホーランドさんは「特攻隊は死にたくて死んでいったわけじゃなく、国家から命令されたのだ」と話されていました。
こういう視点が海外(特に欧米)に紹介されるのは有意義なことだと思います。
個人的には「全ての言葉は翻訳可能であるという考え方に基づいて翻訳を行っている」というホーランドさんの翻訳に対する見方もとても参考になりました。


最後はローランド・ケルツさん。
日本のアニメやマンガなどの研究家です。
日本のアニメやマンガがなぜアメリカ人に受けるのかということについて持論を展開されていましたが、なかなか面白かったです。
特に、アメリカの映画や小説では、ヒーローが破滅や世界の終わりを防止するために戦うストーリーが多いが、日本のアニメやマンガには世界の終わりの場面が物語の冒頭にあって、そこから話が始まるという形のものが多く、それがアメリカ人の関心を惹いているという話が印象的でした。
例として「AKIRA」や「はだしのゲン」を挙げられていましたが、確かに日本は敗戦から目覚ましい復興を遂げて経済大国になったという誇りがあって、それがフィクションに反映されているのかもしれないなと思います。
カタストロフィに直面しても希望を見出せ得るという考え方は、9・11事件で絶望を味わったアメリカの人々に勇気を与えるのかもしれません。
はだしのゲン」におけるカタストロフィはアメリカがもたらしたものだということを考えると、ちょっと皮肉な感じがしますが…。
このインタビューはインタビューというよりは講演だったので、しっかりした原稿に基づいた論理的な話の展開でとても分かりやすかったです。