3月8日に大阪城ホールで行われたコブクロのライブに参加してきました。
今回はツアーとは違い、東阪3公演のみのスペシャルライブでこの日はその最終公演でした。
こういう単発ライブはどんな曲をやるか予想がつかないのがいいですね。
そもそも去年のツアーも1公演参加しただけなので、まだまだライブ離れしていた時間を取り戻すリハビリのような気持ちでライブに臨みました。
ツアーとは違ってオープニングに特にこれといった演出はなく、小渕さんのギターソロから「潮騒ドライブ」でライブの幕が開きました。
続けて「晴々」と、この2曲はアコースティックアレンジになっていて、なるほど今回はいろんな曲の新アレンジを聴かせてくれるのかなと期待が膨らみます。
ところでこの2曲のタイトルを見たらコブクロファンは「あっ」と何かに気づくはず。
そう、どちらもライブではお客さんが歌う場面がある曲ですね。
3年ぶりの声出し解禁ライブだからって張り切ってオープニング2曲も連続で声出し曲を持ってくるところにコブクロの (スタッフさんも？) 喜びようが感じられます。
最初のMCを挟んで「Soul to Soul」。
この曲は小渕さんが親交のある布袋寅泰さんのコラボレーションアルバムのタイトルチューンです。
まさかコブクロのライブで聴けるなんて……と感激するところなのでしょうが、残念ながら私は「どこかで聴いたことあるような……」というレベルでした。
それでも趣味のバイクに乗る黒田さんをイメージしたという楽曲は、さすがに黒田さんにぴったりでかっこよかったです。
昨年のツアーで初演奏された「雨粒と花火」は2回目に聴いてもやっぱり昭和の歌謡曲っぽさを感じて、そこがお気に入り。
そして「LOVER'S SURF」はのんびりしたリゾートビーチに流れていそうなロコアレンジで全く違う曲に生まれ変わったかのようでした。
あまりコブクロの曲にはない曲調で新鮮でよかったけれど、よく考えると歌詞はまったくロコじゃないよね、っていう……。
どちらかというと盛り上がり系の曲ばかりが続いたところで、スペシャルライブならではのスペシャルコーナー、抽選で選ばれたお客さんがステージに上がってコブクロとトーク、さらにリクエストした曲を目の前で歌ってもらえるという企画です。
前回のツアーでもお客さんがステージ上に招待されていましたが、ここまでスペシャルな感じではなかったですね。
ステージ上に椅子とテーブルが用意され、「徹子の部屋」ならぬ「コブクロの部屋」といった趣でしたが、コブクロのふたりは相手が一般人でもいじりもツッコミも容赦ないし、またゲストの男女1人ずつのお客さんも素晴らしいリアクションで、大いに笑わせてもらいました。
お客さんいじりって加減が難しいと思うので、こういうのができるのはさすがコブクロといったところでしょう。
リクエストされた曲は「HUMMING LIFE」と「未来への帰り道」で、どちらも久々に聴けてナイス選曲。
しかも選ばれたお客さんのうち女性の方がなんと私の前の列の席だったため、席に戻ってこられたときにステージ上でコブクロからプレゼントされた品物 (小渕さんが大阪マラソンで着けていたゼッケンと、黒田さんが楽屋で履いていたという特大サイズスリッパ、あとサイン色紙) をバッチリ拝めてラッキーでした。
盛り上がった会場の空気を落ち着けるように、優しいピアノの音色で始まったのはバラードアレンジになった「君になれ」。
この曲、オリジナルは疾走感があって畳みかけるように繰り返される「今はまだ」のフレーズが盛り上がりコーナーにぴったりの楽曲なのですが、バラードアレンジになって歌詞をじっくり聴かせる歌に変身していました。
黒田さんの歌い方もしっとりと、時に泣き声のようにも聴こえる切ない歌声で、この曲に込められたメッセージがより強く伝わってきました。
そして、次の曲に入る前にビジョンに映し出された写真を見た瞬間、去年のツアーに参加した人はもう何が起きたか察しましたよね。
写真に写っていたのは小渕さんの愛犬・ロック君。
昨年のツアーで披露された新曲「足跡」は病気になったロック君に向けて作られた曲だったのですが、残念ながらロック君が亡くなってしまったという悲しいお知らせでした。
小渕さんが泣きながら歌った「足跡」は、去年のライブで聴いたのよりもずっとずっと胸に迫るものがありました。
この日の小渕さんは高音が出づらそうで調子は良くなかったと思いますが、こんなふうに感情がめいっぱい乗った歌にはもう声の調子なんて関係ないですね。
続く「蒼く優しく」ももう圧巻としか言えない熱唱でした。
「足跡」を歌ったのはこの日だけだと言っていたので、「足跡」→「蒼く優しく」という流れはもともと意図したものではなかったはずですが、運命的なつながりのよさにも驚かされました。
特に最後のフレーズ「少しだけ 休んでも 良いかい？」にはグッときましたね。
小渕さんも「今日しか歌えない『君になれ』、今日しか歌えない『足跡』、今日しか歌えない『蒼く優しく』」だったと言われていましたが、本当に忘れられない3曲でした。
再び泣きながらロック君の最期の様子を小渕さんが話してくれた後、しんみりした会場の空気を一瞬で笑いに変える黒田さんにさすがだなと感心しつつ本編最後の盛り上がりコーナー。
「One Song From Two Hearts」のアレンジは何と言うんだろう……パンクじゃないし…ファンク？
もともと盛り上がり曲の中に入れて違和感のない曲ではありますが、さらに盛り上がる曲になっていました。
「ストリートのテーマ」「Moon Light Party!!」とまたまたお客さんに歌わせる気満々の選曲は、実際ひさしぶりのコール＆レスポンスが楽しかったです。
昨年のツアーでの「声を出してはいけないコール＆レスポンス」 (手拍子のみでレスポンス) もそれはそれで楽しかったけれど。
最後は2025年大阪・関西万博のテーマ曲「この地球の続きを」で締めでした。
もしかして2025年まで毎年この曲やるつもりなのでは……アコースティックバージョンも悪くないとかどこかで小渕さんが言っていた気がするので、次回はそちらでお願いします(笑)
アンコールは最新シングル「エンベロープ」と定番曲「轍」の組み合わせ。
「エンベロープ」は歌詞もメロディーも優しくて、黒田さんの丁寧な歌い方もいいですね。
聴けば聴くほど味が出てくるスルメ曲のような気がします。
そして最後が「轍」って、最後まで本当にもう歌わせる気満々なんだから……。
そりゃまあ3年ぶりなんだから仕方ないですね。
個人的にはライブだからってそんなに大きな声を出したいタイプではないし、歌ってと言われてもそこまでめいっぱい歌うわけではないのですが、それでもやっぱり「歌ってはいけない、声を出してはいけない」と言われると若干プレッシャーというか、何か我慢しなければいけないようなところはありました。
マスクは着けたままとはいえ、ようやく自由に歌って声を出せるライブが戻ってきたという実感がありうれしかったです。
みんなで一緒に歌って、歓声を上げて、笑って、泣いて。
いつも以上に一体感を感じ、終わってみればタイトルの「FAMILY TONE」が本当にしっくりくるライブだったなあと、満足感と充実感で心がいっぱいに満たされました。
やっぱりライブって楽しいな。
待望の全国ツアーも発表され、次のライブが楽しみでなりません。
素敵でスペシャルなライブをありがとうございました。
またライブで会いましょう！！
【SET LIST】
M01 潮騒ドライブ
M02 晴々
MC
M03 Soul to Soul
M04 雨粒と花火
M05 LOVER'S SURF
MC
M06 HUMMING LIFE
MC
M07 未来への帰り道
MC
M08 君になれ
M09 足跡
M10 蒼く 優しく
MC
M11 One Song From Two Hearts
M12 ストリートのテーマ
M13 Moon Light Party!!
M14 この地球 (ほし) の続きを
EN1 エンベロープ
MC
EN2 轍
