tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

KOBUKURO WELCOME TO THE STREET 2018 ONE TIMES ONE @マリンメッセ福岡 (6/16)

*曲名のネタバレはありません。



今年のコブクロのツアー、私の参加初日は福岡公演初日への遠征となりました。
9月に結成20周年を控えている今のタイミングでの「原点回帰」ということで、今回はサポートのバンドやストリングスが全く入らない、コブクロふたりだけで行うライブになっています。
そんな形式のライブ、しかもアリーナやドームクラスの広い会場を周るツアーで、というのはまったくの初めての試みなので、正直なところ、参加するまでは、「バンドなしだと音はもちろん絵的にも寂しい感じにならないか」とか、「静かで単調な感じのライブになってしまうんじゃないだろうか」とか、ちょっと不安があったりもしました。
が、いざ参加してみたら。
いやいや、まっっったく寂しくも静かでも単調でもありませんでした。
「ギター1本で周るツアー」と小渕さんは言っていますが、厳密には完全に「ギター1本」というわけではないですからね。
いつも小渕さんの多才さには感心させられていますが、今回のツアーはその多才ぶりがさらに加速しています。
一体ひとりで何役をやっているのだろう、と思うくらい、ライブ中ずっと忙しそうな印象でした。
そして小渕さんのその忙しさが、「弾き語りライブ」とは違う、非常に独特なライブを作り上げています。
もちろん本当にアコギ1本で、メジャーデビュー前にやっていたストリートライブとまったく同じであろうかたちで演奏される曲もありますが、さまざまな楽器や機材を駆使し、しっかり音に厚みを持たせて披露された曲もたくさんありました。
3時間のライブ1本まるごと弾き語りでは、特にドームのような巨大会場ではやはりちょっと盛り上がりに欠けそうです。
そこのところも踏まえて構成された、今のコブクロにふさわしい、「進化したストリートライブ」という印象を抱きました。
いつものツアーとは全然違うのに、とてもコブクロらしいライブだなとも感じました。


演出も毎回のことながらとても工夫されています。
私はスタンド席でしたが意外にステージが近くて、肉眼でもしっかりコブクロを見ることができたのですが、にもかかわらずステージの上に設置された大型のモニター映像を見ている時間が長かった気がします。
このツアーはセットリストよりもむしろ演出のネタバレをしない方がいいかなと感じたので、詳細は書きませんが、映像が本当によく工夫されていて、あんなことができるんだと感心したり、茶目っ気のある映像になごんだり。
コブクロを見たり、映像を見たり、となかなか目が忙しいライブでした。
それから、前回のツアーからグッズとして登場しているLEDライトについては、前回よりも使い方がうまくなっていると思います。
「観客も演出に参加して、一緒にライブを作り上げる」という感覚がより強くなっていました。
私は福岡公演ではグッズ購入はしませんでしたが、やはりできればライトもあった方が楽しめそうです。
次回参加予定の京セラドーム公演では私も演出の一部を担うぞ!と強く決意したのでした。
ちなみに、前回ツアーのライトも使用してかまわないとのことで、前回のものと今回のもの、両方使っている人も見ました。


セットリストはある意味予想通りで、ある意味予想外、というなんだかよく分からない感想ですが、これもいつものツアーとは違うツアーだからですね。
昨年末に実施された、今回のツアーで聴きたい曲アンケートの結果がどの程度まで反映されているか気になっていましたが、なるほどこう来たか、と。
これも詳しいことは伏せますが、絶対に外せないだろうという曲がしっかり入っている一方で、何が飛び出すか分からない部分もあり、今までにない面白いセットリストになっていると思います。
全公演を通して同じセットリストはひとつとしてない、と小渕さんがツアー前にすでに言っていましたが、そのおかげで単発ライブのような雰囲気も感じられました。
自分が聴きたいと思っていた曲が聴けるとうれしい一方で、その曲はもう今回のツアーでは二度と聴けないのかも、と思うとちょっと切なくもあり、なんだか複雑な気分ですが、ありがたいことに複数公演に参加できるのだから、次に何が聴けるかを楽しみにしていようと思います。


この日は小渕さんの声が嗄れ気味で、特に本編最後の曲では高音がかなり苦しそうでした。
すると黒田さんがすかさず小渕さんのソロパートを一緒に歌い始めて、本来はないユニゾンに。
これにはグッときました。
決して順風満帆ではなかったこの20年間、こうやってさまざまなことを一緒に乗り越えてきたんだなと、改めて確認した場面でした。
アンコールラストの曲でもちょくちょく黒田さんがフォローに入っていましたね。
ツアータイトルの「ONE TIMES ONE (1×1)」の答えを見せてもらえた気がして、小渕さんの体調が心配な一方、とてもうれしかったです。
でも、答えはこのひとつだけではきっとないはず。
さらなる答えを、次の京セラドーム公演 (セミファイナル&ファイナル) に見つけに行きます!


それでは最後にMCレポをどうぞ。


【背中で地図を描く男】
~ライブ序盤~
黒田さん (以下「クロ」):俺は新品の靴おろして新品のTシャツ着てきたのに、小渕さんはなんなん?この梅雨の時期にそんな暑そうなコート着て!
小渕さん (以下「コブ」):僕のも今日おろした新品ですよ!
クロ:ちょっと後ろ向いてみぃ!背中に汗ジミできてるやんか。
コブ:ちょっと宮崎県の形をね、入れてみようかなって。
~ライブ中盤~
クロ:お前いつまでそのコート着てるつもりやねん。汗ジミさらに広がっとるやないか!
コブ:九州の形にしてみました~♪ って器用やな!
~ライブ終盤~
コブ:そろそろこれ脱ぐわ。
クロ:やっとそのわけわからんコート脱いだか。……って、お前中に着てるTシャツ (※黒地にピンクのスパンコール?) もなんやねんそれ!美川憲一さんか!「さそり座の女ツアー2018Tシャツ」かなんかか!?


【禁断のネタ】
スタッフから何かを受け取った黒田さん、おもむろにその何かをペロリ……。
コブ:あーっ!なんでお前ソフトクリーム食べてんねん!今回のトーチ型ライト、さんざん「ソフトクリームに似てる」って言われて嫌がってたのに自分でネタにするとは……。
クロ:ちなみにイチゴ味です。
コブ:ていうか、会場内は飲食禁止!!
クロ:いや~、お前がすぐ気付いてくれてよかったわ。気付いてくれへんかったらこの後ずっとソフトクリーム持って歌ってベタベタになるところやった。このネタさっき思いついてスタッフに「明日でいいから」って言ったら「いえ!今日準備できます!」って走って買いに行ってくれてん。スタッフやる気満々!ありがとう~。(スタッフにソフトクリームを返す)
コブ:なんで俺にも一口食べさせてくれへんの?
クロ:嫌やわ、なんで俺が食べたソフトクリームお前に食べさせなあかんねん!
コブ:お前はそういうの絶対嫌やろうけど、俺は全然平気やから!


ロングMCは黒田さんがライブの疲れが取れると布袋さんに教えてもらった鍼治療に行った話で、とても面白かったのですが文章ではうまくその面白さを再現できないので、ぜひ会員サイトで動画を見てください♪ (丸投げ)