tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

『俺物語!! (7)』アルコ×河原和音

俺物語!! 7 (マーガレットコミックス)

俺物語!! 7 (マーガレットコミックス)


砂川に毎年届いていた、差出人不明のチョコ…。その届け主・天海悠紀華から10年来の砂川へのディープな恋心を聞かされた猛男は、悠紀華の応援をすることに!猛男に手伝ってもらい、勇気を出して声をかけにいった悠紀華だけど…。砂川はその気持ちに、どう応えるの!?

もう7巻なんですね。
早いなぁ。
アニメ化も決定したそうで、めでたい限りです。
個人的にはアニメには特に興味がないので、できれば実写化を見てみたかったけど…、さすがに猛男役を探してくるのが大変でしょうか。
大和や砂川も、一見普通ですが性格の良さはかなりのものなので、意外とイメージに合う役者さんを見つけるのは難しいような気もします。


さて、7巻はそんな性格良し、顔良しの砂川が、(おそらく)初めて真剣に恋愛と向き合う話になっています。
幼稚園児の頃からずっと一途に砂川のことを想い、見つめ続けてきた、同級生のゆきかちゃん。
微妙にストーカーっぽい感じがして最初は「う~ん?」という感想だったのですが、ストーリーが進むにつれどんどん彼女の良さや魅力が見えてきて、最後には完全に「応援してあげたい」という気持ちになっていました。
猛男に惚れた西城さんの話もそうでしたが、この作品はこういう恋心の描き方がうまいなぁと思います。
一途な恋心というのは誰にでも共感しやすいテーマですし、その結末がどうであれ、恋愛っていいものだなぁと思わせてくれます。
本当に「嫌な子」が登場しないのもこの作品の大きな特徴ですね。
ストーリーの中心に出てくる登場人物は、みんな基本的に「いい人」ばかり。
メインの猛男・大和・砂川がみんないい子すぎるので他の脇役が目立たないかと思いきや、そうでもなくちゃんと印象に残るキャラクターになっているのが素晴らしいと思います。


強く感情を揺さぶられるような物語ではありませんが、読むとほのぼのといい気分になれるマンガというのも案外少ないのではないかという気がするので、息長く続いてくれるとうれしいです。
次は大和のお父さんが登場するようで…、また猛男の男気が見られるかな?と楽しみです。