tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

ENGLISH JOURNAL 2011年5月号

ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2011年 05月号 [雑誌]

ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2011年 05月号 [雑誌]


5月号はEJ恒例のイギリス英語特集。
付録のCDもユニオンジャック柄でかわいいです。


そんなイギリス英語特集号のインタビュー1人目は、映画「英国王のスピーチ」で主演したコリン・ファースさん。
アカデミー賞を受賞して、グッドタイミングのインタビューですね。
英国王のスピーチ」は吃音に悩む英国王・ジョージ6世を描いた作品です。
この国王役を演じるにあたって、もちろんファースさんは吃音のしゃべり方を練習して演技していたわけですが、撮影が終わって日常生活でもつい吃音のしゃべり方になってしまっていたそうです。
やっぱり役者さんは撮影期間中はその役にどっぷり浸りきるものなのでしょうね。
そして、吃音についても勉強をされたそうで、吃音は精神的なものではなく、脳神経学上の問題によって起こる症状であるという最新の研究結果を紹介されていました。
原因が見えてきたというのは、吃音に悩まされている人にとっては朗報だと思います。
そして、多くの著名な政治家や作家も吃音を抱えていたと、実名を挙げて言われていて、本当にしっかりとこの映画のために吃音について勉強して、きちんと理解されているんだなと感心しました。
ちなみに、話す速度が非常に速く、リスニング教材としてはかなりの難物のインタビューでした…。


2組目は、イギリスの名門校、ジェームズ・アレン女学校のマリオン・ギブス校長と、ダリッジ・カレッジのジョセフ・スペンス校長。
この2つの学校は姉妹校の関係にあたり、どちらも日本の中高生にあたる優秀な生徒を集める名門私立学校とのことです。
さすが名門校、ギブス校長もスペンス校長も、教育者らしく非常に落ち着いた分かりやすい話し方をされていて、聴いていてとても気持ちのよいインタビューでした。
どちらの学校にも共通するのは、決して学力だけを重視するのではなく、スポーツや芸術など課外活動にも非常に力を入れているということでした。
そういえば日本の学校でも、優秀な学校ほど「文武両道」を校訓に掲げる学校が多いような気がします。
勉強ばかりできてもダメということですね。
そして、そういう名門校なら裕福な家庭の子どもばかりなのかと思いきや、両校とも経済援助を受けながら通学している生徒が一定数いて、生徒の国籍もイギリスだけでなくいろいろなバックグランドを持った生徒が集まっているとのことでした。
恵まれた教育環境のようで、見学してみたいなんて思ってしまいました。


最後は占星術師のジョナサン・ケイナーさん。
世界的に有名な占い師だそうで、日本の有名占星術師である鏡リュウジさんと会った話なども出てきて、比較的親しみやすい話題の楽しいインタビューでした。
一番面白いなと思った話は、どこの国で占うのであっても、占い結果が変わることはないという話。
また、占い師によって占い結果が大きく異なるということも、基本的にはあまりないことのようです。
理由は、どこの国のどんな占い師であっても、みんな同じ星図を見て解釈するのだから、という、考えてみれば至極当然のことでしたが、国によって占い結果を言葉にするときの表現方法は変えることがあると言われていたのが印象的でした。
確かに…「今日のあなたのラッキーフードはポリッジ(イギリスのミルク粥)」とか言われても、純日本人の私は困ってしまいます(笑)
普段何気なく雑誌などで目にしている占いの裏側を垣間見るようで、興味深いインタビューでした。