tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

ENGLISH JOURNAL 12月号

ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2009年 12月号 [雑誌]

ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2009年 12月号 [雑誌]


12月号はイギリス英語特集ということで、インタビューも全てイギリス英語のものでした。
イギリスという国の人口や面積の小ささを思うと、イギリス英語の幅広さには驚かされます。
地域だけでなく社会階級によっても全然訛りが違うというのがイギリス英語の最大の特徴でしょうか。
そのせいで私のような外国人にとっては、イギリス英語はとても難しいという印象が拭えません。


インタビュー1人目は今年8月に突然人気バンドOasisから脱退した、ギャラガー兄弟の兄、ノエル・ギャラガーさん。
ノエルの脱退→事実上のOasis解散の流れはびっくりしましたねぇ。
今年の春来日してミュージックステーションに出演した(オープニングで立ち位置がOasisの隣になったコブクロの2人が目に見えてテンション上がりまくりだったのが微笑ましかったです・笑)時には、数ヵ月後にそんなことになるとは予想だにしませんでした。
このインタビューはOasis脱退の約1年前に収録されたものなのですが、確かに話している内容は…Oasisというバンドとしての活動に対する熱意が薄れてきているのかなというのが感じ取れます。
40を過ぎたらもう何をテーマに歌ったらいいのか分からないと言っていたり、そもそも自分はプロのシンガーソングライターではなく親しい友人に聴かせるために作った曲がたまたま売れただけのことだと言っていたり…。
若い頃はドラッグやアルコールが身体に入った状態でレコーディングやライブをやっていたロック界の問題児(まぁ、ビートルズなんかも似たようなもんですけど…)で、その勢いで音楽をやっていたというのもあったんでしょうが、今はメンバーも皆子持ちで、自分の子どもには自分のようにはなって欲しくないとも言っており、Oasisとして昔と変わらない活動を続けることがきつくなって来ていたのかもしれないなと思いました。
労働者階級のイギリス英語で、Fワードを含む俗語表現も多く、聞き取りは非常に難しかったですが、内容的にはとても面白かったです。
最後に話していた「いずれ自分はイギリスの首相になる」という話も面白かったなぁ。


2人目はBBCのデジタル技術情報番組「クリック」のプロデューサーであるリチャード・テイラーさん。
イギリスだけでなく世界各地で放送されている人気番組で、最新のデジタル技術を分かりやすく紹介しているのだそうです。
日本にも何度か取材に来たことがあるそうで、日本は最先端の技術の発信地だと話されていました。
特にテイラーさんが印象に残っている日本のIT技術は、NTTドコモから発売された腕時計型携帯電話(PHSだったかも?)だそうです。
う〜ん、そういえばそんなものもあったっけ…。
持っている人見たことないけど、どの程度売れたんでしょうね?
テイラーさんの英語はさすがBBCのプロデューサーだけあって、いわゆるRP(Received Pronunciation、容認発音)でとても聞き取りやすかったです。
日本語で言うなら標準語のようなもの?(ちょっと違うか)
RPならイギリス英語も怖くないのに、RPを話す人はイギリス人のうちほんの数パーセントしかいないんだとか…。


最後はスコットランド観光局の旅行アドバイザー、スーザン・ファーガソンさん。
グラスゴーの観光情報満載でとても面白かったです。
グラスゴーでは、博物館や美術館など、多くの施設が入場料無料で楽しめるそうです。
ヨーロッパは物価が高いというイメージがある(ロンドンも地下鉄の料金とか高いですよね〜)ので、無料というのには惹かれます。
また、スコットランド名物(?)の食べ物の紹介をされていたのですが、チョコレートバーに衣をつけてたっぷりの油で揚げたもの…という説明に衝撃を受けました(笑)
ファーガソンさんも「心臓発作を起こしそうな食べ物」と言われてましたが、いかにも身体に悪そう…。
というか一体どんな味?
コロッケの中身がチョコレートとか、そんな感じなのかな…。
スコットランド英語は難しそうという印象がありましたが、ファーガソンさんは観光局に勤めていて外国人と接する機会が多いのか、比較的分かりやすい発音でした。
ただ、dayが「ディー」と聴こえるなど、やはり独特の訛りがあり、慣れるまでは戸惑いました。
最後にはスコットランド民謡の"Auld Lang Syne"(「蛍の光」の原曲)を素朴な歌声で披露してくれて、始終スコットランドのにおいのする楽しいインタビューでした。