tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

ENGLISH JOURNAL 11月号

ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2009年 11月号 [雑誌]

ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2009年 11月号 [雑誌]


11月号は順調に進めることができ、すんなりと聴き終わりました。
まず1人目のインタビューは、キャメロン・ディアスさん。
今さら説明の必要もない人気ハリウッド女優ですね。
今回のインタビューは、彼女が初めて母親役に挑戦した映画「私の中のあなた」について。
この映画は、白血病の姉のために臓器提供するために生まれてきた妹が母親を訴えるというストーリーだそうです。
インタビューでは、重病の娘を救うためにもう一人子どもを産むという選択が間違っているかどうかに関して、誰もこの母親を裁くことはできないと話していたのが印象に残りました。
病気の子を持つ親が考えるのは、何としてでも子どもを救いたいという、そのただ一点のみだと。
重いテーマの映画だけど観てみたいなぁ。
キャメロン・ディアスが演じるお母さんもどんな感じか気になります。
きれいはきれいなんだけど、どこかキュートさを残したお母さん、って印象ですよね。
英語は明瞭で、聞き取りやすいインタビューでした。


2人目は社会活動団体"We Are What We Do"の創設者、ユージェニー・ハーヴィーさん。
この団体の名前は知らなくても、アニヤ・ハインドマーチのエコバッグ"I'm Not a Plastic Bag"は日本でもかなり話題になったのでご存知の方が多いと思います。
"We Are What We Do"はこのエコバッグを企画した団体です。
正確には「団体」というより「活動」や「理念」なのだ、とインタビューでは話されていました。
小さな行動でも多くの人がその行動を起こせば、世界を変えることはできるというのが"We Are What We Do"の基本的な考え方だそうです。
「エコバッグを持つ」「歯磨き中は水道の蛇口を閉める」といった環境保護活動の他に、「ありがとうを言う」とか「誰かを抱きしめる」とか、本当に誰にでも今すぐできそうな小さな活動を提案していて、小難しくなくてとても分かりやすいのがいいなと思いました。
ウェブサイト(http://www.wearewhatwedo.org/)を見てみると、他にもいろいろな活動が載っていて、なかなか面白いです。
サイトデザインも可愛いし、こういう団体にありがちな説教臭さや宗教臭さがないのもいいですね。
ハーヴィーさんはオーストラリア出身とのことでしたが、それほど強いオージー訛りはなく、これも聞きやすいインタビューでした。


最後はジャーナリストのアラン・ワイズマンさん。
もし人類が滅亡したら、その後地球はどうなるのかという非常に興味深い内容の本を書かれた方です。
この本を書くきっかけになったある団体の話というのが強烈に印象に残りました。
その団体は「人類の緩やかな自発的滅亡」を提唱しているのだそうです。
つまり、今後人類が誰も子どもを産まないことによって人類が滅亡すれば、環境破壊された地球は甦る、と…。
う、う〜ん…確かに地球にとって一番いいのは人類が滅亡することなのかもしれないとは思うけど、ちょっとこの考えには賛成しかねるし、ある意味かなり危険思想のような気もするなぁ…。
ワイズマンさんは、この団体の考え方や中国の一人っ子政策に問題も多々あるのも承知の上で、それでも学ぶ部分は多いと言われていました。
日本をはじめとして先進国では高齢化社会や少子化が問題になっていますが、地球全体で見れば今後も人類は増え続けます。
それはもはや地球にとって持続可能な規模ではないと話されていました。
確かに、これ以上の人口増加はどこかで食い止めなければならないのだと思います。
でもこれから経済発展を遂げていこうとしている新興国や、日本の年金制度のように下の世代が上の世代を支える制度を持つ国にとっては人口減少はマイナス要素ですし…なかなか難しいものがありそうですね。
いろいろと考えさせられる、興味深いインタビューでした。