tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

「銀色のシーズン」

銀色のシーズン スタンダード・エディション [DVD]

銀色のシーズン スタンダード・エディション [DVD]


雪の上では史上最強! この冬は≪雪猿≫たちがアツくする!!
2006年の邦画実写No.1『LIMIT OF LOVE 海猿』から2年――
待望の羽住英一郎監督最新作『銀色のシーズン』が遂に、DVD化!

先日TV放送されていたものを録画で鑑賞。
映画公開前にCMでも流れていた冒頭の雪山滑走シーンはさすがにかっこよかった〜!
思わずスキーに行きたいとか思っちゃったもんね(滑れません)。
音楽も壮大な風景と合っていていいですね。
雪の教会もロマンチックでいい感じ。
本当にあんなのがあったらスキーやスノボ好きのカップルには受けるかもね。
出演者も、主人公・銀の瑛太さん、ヒロイン・七海の田中麗奈さんはじめ、個性的で演技力のある人たちが揃っているので見ごたえがありました。


で、肝心のストーリーですが、笑いあり、涙ありのコメディーって感じですかね。
それなりに楽しめました。
スキーができないワケアリ花嫁の七海が、銀の指導によりようやく少し滑れるようになった時、「下ばっか向いてちゃダメなんだ」と言うシーンが一番よかったです。
ただ、突っ込みどころはいろいろありますね。
「雪猿」3人組がどうにも暑苦しい感じで雪山に似合ってない(雪山より海が似合う感じなんですよね〜…)とか、主人公とヒロイン以外の登場人物の描写が浅いとか、やたら漫画っぽいシーン(乱闘シーンとかダウジングシーンとか…)が多いとか。
私はスキーのことについてはよく知らないので分かりませんが、スキーに詳しい人が見れば、スキーシーンにもいろいろ突っ込みどころがあるのかも。
監督の羽住さんはスキーをあまり知らないそうですしね。
それと、ちょっとこの映画は売り込み方を間違えたのかなという気もしました。
ヒット作「海猿」と同じ監督が撮った映画ということで、「今度は雪猿」というキャッチコピーを使っていましたが、どっちかというと恋愛要素の方を前面に押し出した方がよかったんじゃないかと思います。
「雪猿」3人組は確かにみんな男前でかっこいいんだけど、やってることは馬鹿馬鹿しくてちょっとイタイ…。
その馬鹿さ加減は面白かったけど、「雪猿」という言葉に観客が求めるものは少し違うんではないかと。
コブクロの主題歌も、この映画の恋愛部分と銀&七海がそれぞれ抱える傷を乗り越えていく部分にはとてもよく合っているんだけど、「雪猿」の馬鹿っぽさの部分とはまるっきり合わない。
コブクロのバラードにはどうしても「重さ」があるので、この曲を使うんならもうちょっと重厚なストーリーにして、笑いは少なくてもシリアスな感動大作を目指した方がよかったのではという気がします(これはコブクロファンとしての意見かも…。映画にあわせて作った曲ではないので、仕方ない面もあるとは思います)。


というわけでこの映画は「雪猿」ではなく主人公とヒロインのほのかな(?)ラブストーリーとして観るのが正解だと思います。
雪山のシーンは美しいし迫力もあるし、俳優陣の演技もなかなかよいです。
細かな突っ込みどころをあまり気にしなければ、まぁまぁ楽しめると思います。
採点するなら☆3.5(笑)くらいかな。




♪本日のタイトル:コブクロ「WHITE DAYS」より