tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

「ゲド戦記」

ゲド戦記 [DVD]

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あちこちで作物が枯れ、羊や牛がダメになり、人間の頭が変になっている。世界の均衡が、崩れつつあった。
エンラッド王の下には、国を襲う天変地異の報が数多くもたらされていた。世界の均衡がもたらすはずの光が弱まり、黄昏が深まる予兆を告げる魔法使いに王の憂いは深まる一方だった。ひとり宮殿を歩む王を襲い、宝剣を奪い去ったひとりの刺客。薄れゆく意識の中で刺客に向けて呟いた名は「アレン」。それは、ただひとりの彼の息子の名前だった。
世界で最も偉大な魔法使い、大賢人のハイタカ(真の名:ゲド)は、世界に災いをもたらすその源を探る旅の途上にあった。旅の途中、ハイタカは国を出奔した王子アレンと出会う。アレンは“影”に追われているようだった。世界の均衡を崩し、災いをもたらす力は、アレンにも及んでいたのだ。影から逃げ惑い、心の闇と向き合うことのできないアレンの姿に、ハイタカは若き日の自分の姿を見ていた。
ふたりは共に旅を続け、人々が崩れた遺跡に巣食うように暮らす都城ホート・タウンにたどりつく。そこでアレンは、人買いに追われる少女テルーと出会う・・・。

先日の金曜ロードショーにて鑑賞。
ものすごく不評だったこの作品ですが…私はそれほど悪いとは思いませんでした。
少なくともそんなに酷評するほどひどくはなかったかと。
まぁ酷評を見て覚悟して観たから、「覚悟していたほどには」ひどくなかったということかもしれないけれど。
ストーリーや設定に関して説明不足で分かりにくいのは確かにその通り。
「真の名」って何?と思って、観終わってからネットで検索してようやく意味が分かったもん。
その他、あの剣は一体なんだったんだとか、アレンはどうして父王を殺したのかとか、テルーの顔のやけど痕はどういう経緯でできたのか(親に捨てられて…とは言ってたけど)とか、大賢人って一体どのような位置づけ?とか、テナーがハイタカに救われたいきさつはどんなだったのかとか、アレンの「影」って一体何?とか、…う〜ん、こうして挙げてみるとよく分からないことだらけですが…。
でも光と闇の描写なんかはさすがに上手いと思ったなぁ。
「影」のほうのアレンがテルーと向き合うシーンで、最初は真っ暗なんだけど、アレンが自分の「真の名」をテルーに告げると雲間から月が出てきて明るくなるところなんかよかったと思いますね。
手嶌葵さんの歌も素朴で透明感があってよかったです。
ストーリーが予想以上に暗いのにはちょっと驚きましたが。
絵的にもちょっと怖かったなぁ。
映画公開時に、映画館で泣き出す子が多くて、その泣き声でセリフが聞き取りづらくなって大変だったという話を聞きましたが、確かにこれは子ども向きの映画じゃないですねぇ。
年齢制限つけてもよかったんじゃないかというくらい、大人向けの作品だと思います。
あ、そうそう、上に書いた「真の名」をネットで検索していて知ったのですが…、魔法使いの「クモ」って、設定は「男性」なんですか!!??
これが一番ビックリした。
だってどう見てもあれは女…。
どうしてああいう描写になったのか知りたいところです。


来週(…あ、もう今週か)の金曜ロードショーは「となりのトトロ」なんですね。
トトロはいいですよね。
もう何回見たことか。
あの雨のバス停のシーンが大好きです。
いよいよ公開の新作「崖の上のポニョ」も楽しみです。
あの主題歌(ポーニョポーニョポニョさかなのこ〜♪)、すごく耳に残りますよね。
観に行きたいな。
でも学校の夏休み中は混むんだろうな…。




♪本日のタイトル:手嶌葵「テルーの唄」より