tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

Mr.Children Tour 2018-19 重力と呼吸 @大阪城ホール (12/23)

*曲名、演出ともにネタバレを多く含みます。


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頭上に降り注いだ桜の花びら (後述)


アルバム「重力と呼吸」を引っ提げてのツアー国内最終公演に参加してきました。
ミスチルのアリーナツアーはファンクラブに入っていてもチケットが激戦で取りづらいのですが、今回は運よくFC先行でチケット入手に成功しました。
しかも日程的に一番激戦の公演だったと思われます。
これだけでも幸運に恵まれすぎていると言えますが、さらに座席はアリーナ16列、前が2列分空いていたおかげで、とても見やすい場所でした。


ライブは、アリーナの一番前にいたスタッフさんが手拍子を煽るところから始まりました。
いつもはオープニング映像が流れることが多いのですが、今回はビジョンがなく (途中で上から降りてきましたが) 光を駆使したオープニングで、照明でステージが真っ白になった次の瞬間、メンバーの姿が現れて1曲目の「SINGLES」の演奏が始まるという流れは、シンプルかつ印象的で、今回のライブが今までにない新しいものになるだろうと予感させるものでした。
その期待は裏切られることなく、新鮮な演出の数々に何度も釘づけにさせられました。
特に印象に残っているのは、「花 -Memento-Mori-」の時の演出です。
この曲はメンバー4人がアリーナ中央の花道に縦に並ぶ形で演奏されたのですが、その4人の立ち位置に合わせて紗幕が下ろされ、そこに映像が投影されました。
私はアリーナの、ちょうど正面にJENを望む場所から見ていたのですが、アリーナのほぼ半分を大胆に使った演出は非常にダイナミックで、向こう側が透けて見える薄い幕にほのかに映る映像はとても幻想的でした。
この紗幕の演出はアンコールの「風と星とメビウスの輪」でも使用されていて、曲の雰囲気ともよく合っていて、とてもよかったです。
他には「ハル」の時にアリーナに降り注いだ桜の花びら (パラフィン紙のような薄くて軽い紙でできている)、どの曲の時だったか忘れてしまいましたがレーザー光線の演出も素晴らしかったです。
どれも会場全体を使った大規模な演出で、特にアリーナから見ていると、自分もその演出の一部になっているかのような気持ちになれて、ライブならではの一体感がいつも以上に感じられました。
スタンドから見るとどんな景色だったのかも気になりますが、これはライブDVDが発売された時に確認するのが今からとても楽しみです。


セットリストは比較的新しめの曲が多かった印象です。
ミスチルの場合はアルバムツアーでもアルバム外の曲が多く演奏されることもあるのですが、今回はアルバム「重力と呼吸」からの選曲が多くてそれも好印象でした。
やはり新しい曲が出た時はそれを早く生で聴きたいと思うもので、その期待に十分応えてくれました。
今回のアルバムの中では「addiction」と「皮膚呼吸」が特に好きなのですが、生で聴いてもっと好きになりました。
特に「皮膚呼吸」は直前の桜井さんのMCが心に響きました。
曰く、「この会場のみなさんはほとんどの人がティーンエイジャーじゃないということを僕は知っています。でもティーンエイジャーじゃなくても、夢や憧れや理想を持っていたっていいと思うんです」と。
この言葉には会場のあちこちから「そのとおり!」という声が飛んでいましたが、私にとっても非常に共感できる言葉でした。
年齢に関係なく、夢も憧れも理想も、人間が生きていく上での原動力となるもの。
それをしっかり持っていて、「まだまだやりたいことがたくさんある」と力強く宣言できる桜井さんはかっこいいと思いましたし、ミスチルの今後の活動にも期待を持たせてくれてうれしく思いました。
その後に聴いた「皮膚呼吸」の歌詞の響くこと響くこと。
ツアータイトルでありアルバムタイトルである「重力と呼吸」はこの曲から来ていると思いますが、さすがタイトルチューンといえるだけの重みと存在感を放つ1曲でした。


ツアーはまだ2月の台湾公演が残っていますが、早くも春からのドームツアー「Against All GRAVITY」が発表され、新しい楽しみが増えました。
アリーナツアーとは演出も曲目も変わってくるでしょうし、今度はどんな形でアルバム「重力と呼吸」の世界を見せてくれるのか、期待が高まるばかりです。
また必ずチケットを取って、Mr.Childrenに会いに行きます。