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tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

『俺物語!! (10)』アルコ×河原和音

俺物語!! 10 (マーガレットコミックス)

俺物語!! 10 (マーガレットコミックス)


大和がバイト先で出会ったパティシエの一之瀬さんに「凛子と別れてくれ!」と迫られた猛男。自信をうしないかけた猛男だけど、大和を渡したくない気持ちに気づき、一之瀬さんに立ち向かっていく。いよいよパティシエ・コンクール当日…全てが決まる運命の日に何かが起きる!?

ついに10巻!
映画化の方も主演の鈴木亮平さんの役作りが話題になっていますね。
確かに非常に再現度の高い猛男になっていて、ビジュアル面は言うことなしだと思います。
お話の方はどうなっているのかな……?


さて原作マンガはというと、8巻から読者をずっとモヤモヤさせてきた、パティシエの一之瀬さんとの三角関係(?)がついに決着。
まぁそもそも大和の心がそう簡単に他の男性に動くとは思えないわけですが、彼女の口からはっきりと自分の気持ちが語られてほっとしました。
猛男でなくても大和のセリフにはときめいてしまいます。
微妙にすれ違っていた序盤の頃と比べると、ふたりともずいぶん自分の気持ちに素直になって、はっきりと言葉にできるようになりましたね。
今時の高校生にしては進展がゆっくりなように見えて、このふたりなりにちゃんと前に進んでいるというのがよく分かって、あたたかい気持ちになりました。
結末が大体予想できても、それでもきっちり読ませる表現力がさすがです。


その後も、珍しく砂川のさみしげな表情や、大和の学校の文化祭での楽しげな様子や、大和のちょっと小悪魔的な顔まで、この巻は読者の心をくすぐる場面が多かったなという印象です。
猛男ファンにも、大和ファンにも、砂川ファンにも、それぞれおいしい場面が用意されているという感じ。
この抜かりなさが人気作品たるゆえんだなと思いました。
猛男の妹・真希ちゃんは相変わらずかわいくて登場するたびに和みます。
脇役たちもそれぞれいい味を出して物語に彩りを添えています。


次の巻へつながる最終話は、なんだか今までの大和と猛男の立場が入れ替わったような雰囲気で、また面白い方向へ話が転がっていきそうな予感に満ちています。
超人的な猛男が恋愛で悩んだり困ったりもがいたりしていると、高校生離れした見た目でも中身は普通の高校生だなぁと感じられて微笑ましいです。
猛男にとってある意味「大ピンチ」なこの話の顛末を早く読みたいものです。


●関連過去記事●tonton.hatenablog.jp