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tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

『清々と (3)(4)』谷川史子


田中清(さや)は名門女子校・鈴蘭女学院の夢見る女学生。さまざまな生徒たちと友情を深め、先生に恋をして……有意義な高校生活も遂に終わりが近づき……卒業を控えた清達の行方は……!?ココロ洗われる本当の乙女の物語もいよいよ旅立ちのカウントダウン。心震える学園物語の卒業証書は、第3巻と第4巻の2冊同時発売です!!

あれ、私この作品、1巻の感想は書いたのに、2巻は書いてないや…(^^;)
マンガの感想は書いたり書かなかったりなので、どれを書いたのか自分でもよく分からなくなっています。
ご容赦を。


タイトルは「さやさやと」と読みます。
主人公の田中清(さや)がお嬢様学校に入学し、みやびちゃんをはじめとする素晴らしい学友に恵まれ、副担任で園芸部の顧問でもある生物の本八幡先生に恋をし――という王道学園ラブストーリーです。
2巻の発売からかなり長く待たされ、もう完結しないんじゃないかと不安になったところでようやく3巻と4巻が同時発売。
この単行本でかなり加筆をされたようですが、さすが谷川さん、とてもきれいに物語を終わらせてくれました。
清の成長も、友達との学校生活も、本八幡先生への想いも――すべてがきれいに着地し、理想的な終わり方になったと思います。


最終巻の4巻ではかなり泣かされました。
奥手な清にとって初めての恋である先生への片想いをはじめ、恋愛というもののいろんな要素がきっちり詰まっていました。
好きな人の姿を見つけて、そばに近づいて、何気ない会話を交わして、相手が笑顔で接してくれて――という、それだけでもう楽しくてうれしくて幸せでたまらない、という清の初々しい片想いぶりに、心が和みました。
そして、思わぬ相手から想いを告白されて、戸惑ったりびっくりしたりはするものの、迷惑だとかではなく、むしろとてもうれしくてありがたく感じて、でもその想いに相手の望む形で応えてあげることはできないというつらさ。
誰かを好きになること、誰かに好かれることとはどういうことなのか、その好きだという気持ちはどうすれば自分の納得のいくように納まりどころを見つけられるのか。
主人公が純粋で素直な清だからこそ、そうした恋愛の基礎の基礎をじっくり丁寧に描けたのでしょう。
本八幡先生の、清の想いへの応え方もとても素敵で、学校の先生は全く恋愛対象ではなかった私でも、こんな先生なら恋してみたかったなどと思ってしまいました。


女の子が女の子を好きになる、というシチュエーションを、とても自然にさらりと描いているのもよかったです。
谷川さんの他の作品でもそういうものはありましたが、これからもいろんな恋愛をテーマに作品を描き続けてほしいなと思いました。
谷川さん、7年間の連載、お疲れさまでした!