tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

大坂の陣400年音楽祭 @大阪城西の丸庭園(9/27)

大坂の陣400年音楽祭の1日目に「出陣」してきました!
今年と来年は大坂冬の陣・夏の陣からそれぞれ400周年にあたるそうで、それを記念して大阪ではさまざまなイベントが実施されます。
そのオープニングを飾るのがこの音楽祭で、大阪にゆかりのあるアーティストを集めて2日間開催されました。
音楽ライブ以外の部分も楽しいイベントでしたので、時系列でレポします。


開演は17時でしたが、15分くらい前から「大坂RONIN 5」(詳しくはこちら)による前説がありました。
イベントの趣旨を説明したり、入り口で配られたメガホン…ならぬほら貝(笑)の使い方を説明したり。
「太閤はん」というゆるキャラ(?)も登場して、小芝居も交えながらステージを温めてくれました。
MCはFM802のDJ、大抜卓人さん。
昨年、大阪マラソンに出場されているのをお見かけしましたが、今年も出られるのかな?
ライブを始めるためにはほら貝での呼び込みが必要、と言われ、みんなで先ほどのほら貝…じゃなくてメガホン(笑)で「オオオ~」と声出し。
その呼び込みに応え、満を持してトップバッターとして登場したのは、清水翔太さん!


清水翔太さんセットリスト】
1. YOU&I
2. DREAM
3. 「アイシテル」
4. your song
5. HOME
6. 君が好き


正直に言うとデビュー曲の「HOME」しか知らなかったのですが、これだけ歌唱力がある歌い手だと、曲を知らなくても関係ありませんね。
聴いていて耳に心地よい綺麗な声が伸び伸びと広い会場に響き渡り、とても気持ちのよいライブでした。
バラード系が中心で、ピアノの弾き語りもあり、聴きやすい曲が多かったのもよかったです。
MCでは「ひさしぶりにイベントのトップバッターをやらせていただくので、きちんと自己紹介しようと思います。清水翔太25歳、シンガーソングライター。大阪・八尾出身です」と、とても丁寧に話してくれました。
なんだかすごく優等生的な印象を受けましたが…、まぁこの後の2組との対比で真面目そうに見えただけであって、別に普通の青年なのだと思います(笑)
全体的にしっとりとした、大人の雰囲気のライブで、涼しい風が吹き渡る夕暮れの大阪城というロケーションにぴったりでした。


清水さんがステージから去った後、大坂RONIN 5の5人が再び登場。
改めて今後行われるイベントについて紹介してくれました。
ビジョンに「NEXT ARTIST」と映像が流れ、2組目のflumpoolが登場!


flumpoolセットリスト】
1. 君に届け
2. two of us
3. labo
4. 花になれ
5. ビリーバーズ・ハイ
6. 星に願いを
7. イイじゃない?


flumpoolもあまりよく知らないのですが、演奏が始まると、「あ、これ聴いたことがある」という曲が多かったです。
私の周りはコブクロファンの方ばかりでしたが、意外とコブクロファンの中にはflumpoolも好きという人が多いのか、けっこうみんなノリノリで聴いていて、私もこぶしを振ったりワイパーしたりタオルを振り回したり、と周りにあわせてかなりアクティブに楽しみました。
じっくり聴くライブもいいけど、こうして身体を動かすライブも楽しいですね。


また、flumpoolはMCも面白かったです。
途中でコール&レスポンスがあったのですが、「次のコブクロさんに備えて会場を盛り上げとかなあかんから、大阪の人に声を出してもらいたい」ということで、「551がある時~!」→客席「いえーい↑」、「ない時~」→客席「えー↓」という大阪人なら条件反射でできる(?)CMのアレをやりました。
これ確かコブクロのライブでも黒田さんがやってたなぁと思っていたら、「コブクロさんが出る時~!」に変化。
もちろん「いえーい↑」。
次に「flumpoolが出る時~!」と来たのでこれにも「いえーい↑」と返しましたが、「微妙にコブクロさんに負けてる!!」と(笑)
しかも「ここは『えー↓』でないと、お笑い的には失敗やろ」という悲しい結果に…。
その後また「551がある時~!」に戻ったと思ったら、なんと本物の551の豚まんの赤い箱が登場!!
ギターの阪井さんが豚まんをかじってみせていました。
この仕込みっぷりがさすが大阪人だなぁと。
どこぞの「大阪出身のアーティストと言えば?」というアンケートでflumpoolはランク圏外だったと悲しんでいたメンバーでしたが、これで少しは大阪出身バンドとしての認知度が上がったのではないでしょうか。


flumpoolの熱いステージが終わり、楽器の入れ替えに時間がかかるので、ちょっと腹ごしらえをしようかとお菓子を頬張ったりしていたところ、5分も経たないうちにビジョンに「NEXT ARTIST」の文字が。
ええ?早すぎる!!とみんな慌てて立ち上がったところ、登場したのは足軽に扮した宮根誠司さんで、会場はブーイング(笑)
コブクロさん待ちわびてるのは分かるけど、『え~↓』はないでしょ。ちょっとそこ、何座ってんの!?」と文句たらたらの宮根さん。
そんな宮根さんの呼び込みで、大坂の陣の一連のイベントの副隊長である「らぶりん」こと片岡愛之助さんが武将姿で登場すると、会場は一転して大喜び。
隊長の和田アキ子さんからのビデオレターも届き、「しっかり大阪を盛り上げていきます!」と抱負を述べて、まずはらぶりんが歓声に送られて退場。
宮根さんも「じゃあ、コブクロさんもう間もなくやからね」と退場していこうとしましたが、会場の反応がそっけないので、「ちょっとは俺の名前も呼んでよ~」と最後もやっぱり文句たらたら。
見事に(?)不人気キャラを貫き通した宮根さんが去ると、会場はもう待ちきれず、全員総立ちで手拍子。
トリに登場は我らがコブクロ


コブクロセットリスト】
1. 君という名の翼
2. 轍
3. 42.195km
4. Million Films
5. 今、咲き誇る花たちよ
6. 蕾
7. 大阪恋物語 (やしきたかじんさんカバー)


盛り上がり曲から始まって、「轍」で大合唱して、新曲を挟んで「今、咲き誇る花たちよ」のラストはマイクオフアカペラ、そしていつも以上に感情のこもった「蕾」の熱唱。
もちろん曲説も爆笑MCも短い時間ながらしっかりやってくれました。
ここまででも十分素晴らしいステージでしたが、最後のたかじんさんカバーはエピソードにも歌にも泣かされました。
たかじんさんが亡くなられた後、遺族の方がコブクロに送ってこられた、たかじんさんが遺したメモ。
そこには、元気になったらやりたいことや、音楽業界や大阪を盛り上げるアイディアなどが書かれていたそうです。
その中に、コブクロに歌ってほしい曲として、「大阪恋物語」と書かれていたのだと。
9/29の「おはよう朝日です」(関西ローカルの朝の情報番組)でそのメモの実物が映されていましたが、たかじんさんがいかにコブクロを高く評価していたかがよく分かる内容でした。
「それを見て、黒田も僕も、これは絶対歌おう!って決めたんです」と小渕さん。
「大阪恋物語」の原曲はあまりちゃんと聴いたことがないのですが、まるでコブクロのために作られたのかと思うほど、メロディーも歌詞もコブクロにぴったりでした。
黒田さんの優しく切ない歌声に、小渕さんの高音ハモりがとてもきれいで、本当に素敵なカバーでした。
今までもライブでお遊び的に「めっちゃ好きやねん」や「東京」を歌っていたコブクロですが、本気のカバーのクオリティの高さにとても感動しました。
きっと天国のたかじんさんにも届いたことでしょう。
「蕾」の熱唱も、たかじんさんに捧げるためだったのかなと思えました。


清水翔太さんは圧倒的な歌唱力でじっくり聴かせてくれ、flumpoolは楽しく面白く盛り上げてくれ、コブクロは会場を感動の渦に巻き込んでくれました。
それぞれの個性がよく出た、とてもよいライブイベントだったと思います。
晴天にも恵まれ、素敵な時間を過ごすことができました。
ひとり参加だったので、同じブロックの同じくひとり参加の方たちと、コブクロの話で盛り上がれたのも楽しかったです。
またこんなイベントがあったら参加したいなぁ。
出演者の方々、スタッフさん、楽しいイベントをありがとうございました!