tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

KOBUKURO LIVE TOUR 2013 "One Song From Two Hearts" @京セラドーム大阪(7/21)

コブクロ復帰後初のライブツアーのファイナル公演に参加してきました!
DVDの撮影が入っていたので、あまり詳しく書きすぎないように、レポというよりは私の感想メインでお送りします。
MCなどの詳しい内容はどうぞDVDの発売後に(黒田さんは「発売しません!」って言ってましたが ^^;)ご自分の目と耳でお確かめください♪


ツアータイトルが発表された時に、いいタイトルだなぁ、絶対素晴らしいツアーになるに違いない!という確信がありました。
ツアータイトルの発表だけでそんなふうに思えたのは初めてでした。
その後、このタイトルが曲のタイトルだということが分かって、シングルとしてリリースされることが発表されて、テレビでのパフォーマンスがあって。
ライブまで聴きたくないという思いもありましたが、結局がまんできず(というかHDDの容量的に録画も難しかった…)テレビでの初披露を見ました。
…すごいと思った。
今までにないかっこよさがあると思った。
想像していたのと全然曲調は違ったのですが、それだけにインパクトが強くて、いっぺんに心をわしづかみにされました。
そして同時に、この曲からライブが始まる光景が頭の中に浮かびました。
間奏で「大阪~~~!!」と叫ぶところまでリアルに想像できました。
その直感が見事に当たり、一気にテンションが高まったオープニング。
さらに「彼方へ」「神風」と続き、最初のMCでいきなりステージを降りて会場を1周する2人。
緊張気味のベースの山口さんのためにワンクッション入れたかったから…とか黒田さんは言っていましたが、ファイナルということで2人のテンションも上がっていたんだよね、きっと。


そんなテンション高めで始まった今回のライブは、活動再開後初めてのツアーのファイナルであり、初めてのドーム公演であり…ということで、今まで通りのコブクロらしさと、新しい試みとが存分に詰まった、中身の濃いライブでした。


まずはやはり、新曲の数々。
本当にたくさんの新曲を惜しげもなく披露してくれました。
そしてどのどれもが、今のコブクロらしい歌詞と音で、すっと心に入ってきました。


「GAME」はコブクロには珍しいかもしれない、テンポが速めの曲で、その分歌詞が聞き取りづらかったのが残念でしたが、これまで数々の応援歌を歌ってきたコブクロの、また新たな形の応援歌という印象を持ちました。
「未来切手」は10年後の未来のことや言葉の大切さなど、歌詞に込められた想いを小渕さんが丁寧に説明してくれたのが心に残っています。
メロディーもコブクロらしいあたたかく優しい感じで、聴いていると穏やかな気持ちになれそうな曲だと思いました。


「リンゴの花」はいじめによる自殺に心を痛めた小渕さんが、遺された人々の想いを描いた楽曲。
曲説だけで泣きそうになりましたが、曲の方も小渕さんのファルセットが切なくて、目が潤みました。
コブクロが特定の社会問題について歌うのって珍しいかな?
「この指止まれ!」が反戦歌というぐらいでしょうか。
さらに「リンゴの花」に続けて披露されたのが、黒田さんの4年ぶりの新曲「LIFE GOES ON」。
「誰が為に歌うのか」を黒田さんが自分自身に問いかけるような曲で、これまた泣けました。
歌詞に「自問自答」が出てきたときには、黒田さんこの言葉好きやな~(黒田さんの代表作「DOOR」もサビの歌詞に「自問自答を繰り返し」とあるのです)と思っていたら、歌い終わってから小渕さんが「黒田くんはいまだに自問自答している」と突っ込んだのでうれしくなってしまいました。
個人的には黒田さんには永遠に自問自答を繰り返していてほしいです(笑)


そして最後の新曲が「モノクローム」。
最近のコブクロのラブソングはどちらかというとハッピーな感じの方が多かった気がするので、切ないラブバラードは新鮮な感じがしました。
小渕さんはこの曲について、活動再開後一番最初にできた曲で、大好きだった音楽から離れなければならなかった時の気持ちが切ないラブソングにつながったのかも…と話されていました。
どの新曲もこれからどんどん進化していくのではないかと期待させるもので、今冬発売予定というアルバムが楽しみです。


新しい試みもいくつかあり、特に中盤のアコースティックコーナーは圧巻でした。
小渕さんは椅子を叩いてみたり、シェーカーを振ってみたり、もちろんギター弾いて、歌も歌って、と大忙し。
多才ぶりを見せつけてくれました。
バンドメンバーもそれぞれの楽器で素晴らしい音を奏でてくれて、ひとつひとつの音とふたりの声が重なり生まれる響きと生音の威力に圧倒され、音楽って楽しいなぁと思いました。
「待夢磨心」「Ring」「蜜蜂」と選曲も最高。
特に「Ring」がとてもかっこよくて、聴き惚れてしまいました。
盛り上がりコーナーのメドレーも新たな試みで、何曲も聴けたのでなんだか得した気分に。
「紙飛行機」の時にふわふわと会場を舞ったハート型の紙飛行機の演出もきれいでした。


MCについては詳しくは書きませんが、いつも通り面白くてたくさん笑いました。
しかしDVD撮影が入っているのにメインのMCがあの「気持ち悪い話」(by 小渕さん)でよかったのでしょうか…。
個人的には「桜」の誕生エピソードを書き換えようとする黒田さんが一番面白かったです。
あ、小渕さんによる黒田さんのものまねも!


アンコールの最後の曲は、コブクロの始まりの曲、「桜」。
ステージ後ろの大きなモニターが左右に割れ始めたので何事かと思ったら、登場したのは大人数のストリングス!
この1曲だけのために登場とは、なんて贅沢な使い方だろうとびっくりしました。
でも、大編成ストリングスよりも重厚な存在感があったのは、やっぱりコブクロの2人でした。
活動を休止するしばらく前からずっと封印されてきたマイクオフアカペラ。
まさかドームで聴けるとは思っていなかったので、驚くと共に思わず息を止めて聴き入りました。
会場中みんなそうだったのか、広い広いドームがしんと静まり返る中に、ただ2人のマイクを通さない生の声だけが響き渡り、完全復活を高らかに宣言するようなその歌声に、心の底から安堵し、感動しました。


去年はまだ、活動を再開したといってもぼちぼち様子を見ながらの慣らし運転だったのだろうと思います。
小渕さんが「活動を休止したこともバネにしてやってきた」と言っていましたが、のどの調子も新曲も演出の数々も、すべてこのツアーを目標にじっくり時間をかけて調整し、準備してきたんだろうなというのがよく分かるライブでした。
小渕さん、黒田さん、全部ちゃんと伝わったよ。
全部しっかり受け止めたよ。
改めて、お帰りなさい。
ドームでの公演はどうかなと不安に思う気持ちもありましたが、音響は悪くなかったし、大きなビジョンがあったおかげでステージの様子も分かりやすく、コブクロとの距離を感じさせない工夫がありました。
スタッフさんたちの「ベストな形でライブを楽しんでもらおう」という気概が感じられました。
バンドメンバーのみなさんもいつもながら素晴らしい演奏で、コブクロの歌を盛り上げてくれました。
このライブに関わったすべての方々に、心からの感謝を。
またライブで会いましょう!


…それにしてもチケットを取ってからライブまで半年以上というのは長すぎた…。
次回はツアー初日に参加してみたいなぁ。