tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

ENGLISH JOURNAL 3月号

ENGLISH JOURNAL ( イングリッシュジャーナル ) 2010年 03月号 [雑誌]

ENGLISH JOURNAL ( イングリッシュジャーナル ) 2010年 03月号 [雑誌]


3月号のインタビュー1人目は、歌手のシャキーラさん。
私は知らなかったんですが彼女はコロンビアの国民的歌姫で、2006年のサッカーワールドカップ閉会式で歌ったり、オバマ大統領の就任式でスティービー・ワンダーと共演したり…と国際的にかなり活躍されている方なんですね。
上の表紙の写真を見ても美人だし、セクシー。
でも一番ビックリするのは、英語のネイティブスピーカーではないということ。
だってこのインタビュー聴いてる限り、普通のアメリカ人女性が話しているようにしか思えないんだもん。
ねぇ、本当に、ほんっっと〜〜〜に非ネイティブなんですか??って訊きたくなっちゃうくらい、ネイティブそのものの英語です。
母語はスペイン語ですが、英語とポルトガル語はネイティブ並みで、さらにイタリア語とアラビア語も日常会話程度は話せるんだとか…。
う〜む、すごすぎる。
そんな才色兼備の彼女ですが、話の内容は私と歳が近いこともあって共感できる部分が多かったです。
「She Wolf」という曲のPVでかなり肌を露出した衣装を着たところ、彼氏(婚約者)に「レオタードとかは着けないの?」と訊かれたとか、そんなエピソードを照れたように笑いながら話す彼女はなんだかんだ言っても1人の普通の女性ですね。
ただ、その彼氏っていうのが元コロンビア大統領の息子だとかで、やっぱりセレブだなぁという感じはしますが…(笑)


2人目は映画「スラムドッグ$ミリオネア」の原作者、ヴィカス・スワラップさん。
シャキーラさんが標準的アメリカ英語でとても聞きやすかったのに比べると、スワラップさんの英語はバリバリのインド英語で、しかも超早口。
かなり聞き取りに苦戦しました。
音が聞き取れても意味が頭の中に入ってくるまでにどんどん話が先に進んで行っちゃうんだもんなぁ。
お願いだからもうちょっとゆっくりしゃべって!と言いたくなるスピードでした。
でも話の内容はとても面白かったです。
やはりインドのような今勢いのある新興国については、話を聞いててとても興味深いです。
貧富の差が激しく、常に貧困と富とが隣り合わせに存在している国がインドなんだと話されていましたが、そういう日本や欧米との違いこそが映画のヒットの要因の一つなんだろうなと思いました。
ちなみにスワラップさん、現在は在大阪インド総領事館総領事として大阪と神戸で仕事をされているそうです。
そんなに近くにいらっしゃったとは意外でびっくりしました。


最後はジャーナリストのローワン・ジェイコブセンさん。
『ハチはなぜ大量死したのか』という本の著者です。
本のテーマはタイトルそのままで、アメリカやヨーロッパ、さらには日本を含むアジアでもミツバチが大量に死ぬという奇怪な現象が起こっており、養蜂家や研究者へのリサーチを通じてその原因を探ろうとするものです。
このハチの大量死は「蜂群崩壊症候群(CCD:Colony Collapse Disorder)」と呼ばれていて、携帯電話の電磁波や地球温暖化、ネオニコチノイド系農薬などが原因ではないかとさまざまな憶測を呼んでいますが、結局今のところ原因やメカニズムは完全には解明されていないそうです。
ジェイコブセンさんはこの問題が他の環境問題にも繋がるものだと考えて調査を始めたのだとのことでした。
ある生物の謎の大量死…なにやら不気味で不安感を掻き立てられます。
当然のことながらミツバチがいなくなればハチミツがとれなくなり、食生活に影響を及ぼすばかりか、養蜂家の収入源を直撃して経済的な影響も小さなものでは済みません。
たくさん挙げられている原因の中ではネオニコチノイド系農薬が原因である可能性がもっとも高いようなのですが、その農薬を使用した作物は当然人間の口にも入っているわけで…いつか人間の身体にも影響が出てくるかもしれないと考えると怖いです。
ちょっと調べてみたところ、一昨年の三笠フーズの事故米から検出されたのもネオニコチノイド系農薬で、この農薬は使用が禁止されている国もあるとのことでした。
名前からして「ニコチン」ですもんね…すごくヤバそうな感じ…。
専門用語も出てきて語彙的に難しいインタビューでしたが、とても勉強になりました。