tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

ENGLISH JOURNAL 6月号


6月号のインタビュー1人目はニコラス・ケイジさん。
このインタビューはニコラス・ケイジが主演した「バンコック・デンジャラス」という映画に関するインタビューで、彼以外にも共演のチャクリット・ヤムナムさんや、監督のパン兄弟も登場しました。
チャクリット・ヤムナムさんはタイ出身の俳優さんで、オキサイド・パンとダニー・パンの双子の監督は香港出身。
ヤムナムさんの英語はほぼネイティブ並みでしたが、パン兄弟の英語は発音もアクセントも訛っていて、文法的にもかなり間違いが多いものでした。
でも、訛っていて誤りが多い英語でも、ちゃんと何が言いたいのかは伝わってくるので、コミュニケーションには問題はなさそうです。
パン兄弟はニコラス・ケイジが自分たちの「ひどい英語」も辛抱強く聞いてくれたと話していましたが。
英語力が完璧でなくても、いい作品を作ろうという気持ちが双方にあれば、きちんとコミュニケーションも取れて、複数の文化が混じりあった面白い映画が作れるのですね。
外国の人と仕事をする機会のある人には学ぶところの多いインタビューではないかと思いました。


2人目はカナダのサーカス団シルク・ドゥ・ソレイユのパフォーマー、イヴ・デコステさん。
デコステさんはカナダのケベック州出身なので、母語はフランス語で、これまたネイティブではない英語がたっぷりと聴けるインタビューでした。
最近のENGLISH JOURNALにはこうしたネイティブスピーカー以外の方のインタビューが増えてきていると思います。
実際、世界を見回してみれば、ネイティブの英語話者よりも非ネイティブの英語話者の方が圧倒的に多いわけですし、ビジネスの場においても非ネイティブ同士で英語でコミュニケーションを取らなければならない機会は非常に多いので、こうしたインタビューはとても勉強になるしありがたいです。
そうは言ってもデコステさんの英語はそれほど訛りはなかったので、もっと強烈な訛りのある…例えばインド英語のインタビューなんかも聴いてみたい気がしますが。
インタビュー内容はもちろん、日本でも人気のシルク・ドゥ・ソレイユの活動について。
この夏、大阪でも「コルテオ」の公演が行われるんですよね〜…行ってみたいのですが、なにぶんチケットが高いのでまだ迷っています。
…定額給付金を使おうかな(笑)


そして最後は経済学者のポール・クルーグマンさん。
2008年のノーベル経済学賞受賞者です。
話題は現在の金融危機と世界的不況についてでしたが、経済や金融に疎く、知識不足の私には少し難しいインタビューでした。
だって金融商品の種類とかもよく分かってないしなぁ(たぶん金融業界の人にとっては基礎中の基礎ですよね)。
でも、クルーグマンさんが今後の景気の見通しについてわりと楽観的な見方をされていたのは印象的でした。
アメリカはいますぐ不況を脱することができるわけではないが、日本の「失われた10年」ほど酷い状況にはならず、数年後には危機を脱していくだろうと言われていました。
…本当かなぁ。
GMも破綻したし、まだまだ大型破綻がありそうな気もするんですけど…。
まぁクルーグさんも言われていた通り、オバマ大統領の景気刺激策が功を奏して早く回復していくことを祈るばかりです。