tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

ENGLISH JOURNAL 12月号

やはり年末は忙しくて、毎日欠かさず聴くということはできていないのですが、なんとか12月号も無事終了しました。


12月号のインタビュー、1人目(1組目)はダニエル・ラドクリフ君とエマ・ワトソンさん!
そう、「ハリー・ポッター」シリーズの主役のお二人です。
2人ともずいぶん大人っぽくなりましたよね。
もう「子役」なんて言葉はすっかり似合わなくなってしまいました。
このインタビューで話している内容も、大人の俳優としての2人の心構えと意気込みが感じられるもので、とても頼もしく思いました。
比較的落ち着いた感じで話すラドクリフ君に対し、ワトソンさんはかなりの早口。
大勢の報道陣を前に緊張していたということもあるようですが、やっぱり若い人の英語を聴き取るのはなかなか大変です。
「ディセンバー・ボーイズ」(現在公開中みたいですね)などの他の映画や舞台にも少しずつチャレンジし始めているラドクリフ君。
今は女優業は「ハリー・ポッター」のみで、学業に専念という、ハーマイオニー役にふさわしい優等生ぶりのワトソンさん。
2人とも若いうちにヒット作品の主役を演じたことでその役柄のイメージがなかなか抜けないかもしれませんが、新たなことにもどんどん挑戦していってほしいなと思います。


2人目は英誌「ガーディアン」の記者、ジャスティン・マカーリーさん。
ジャーナリストらしく鋭い視点を持ち、理路整然とした話し方で、とても面白かったです。
特に、日本の新聞はどれも似たり寄ったりでユーモアもなく、全く面白くないというお話が印象に残りました。
確かにイギリスやアメリカに比べると、日本の新聞は個性に欠けていると言わざるを得ないでしょうね。
朝日や毎日はリベラル左派、産経や読売は保守派といった「色」はあるけれど、そこまで極端な記事内容の違いはないように思います。
マカーリーさんによると、それは記者クラブの存在が一因になっているとのこと。
確かに、どの新聞もみんな同じ場所に詰めて同じ情報を得て記事を書くんだから、似たようなものになってしまうのは当たり前ですね。
今年、教科書検定問題で沖縄の決起集会があって、その参加者数が捏造だとかなんだとか問題になったことがありましたが、あれも新聞社が主催者発表を鵜呑みにするんじゃなくて、ちゃんと自社で取材して独自に調査していればそんな問題は起こらなかったはずだと思います。
ネット時代になって新聞も権威を失ってきているのは確かですが、私は新聞が好きだし今後も読んでいきたいので、もっと洗練された正確な記事を載せられるように頑張ってほしいものです。


最後はBBC Worldで「ワールド・チャレンジ」というコンテストの番組を担当しているロバート・ラムさん。
このコンテストは、世界中の環境問題や貧困問題などの地域の問題に関するプロジェクトの中から、その問題の解決に貢献すると同時に自分たちの利益をも生み出すという、いわゆるwin-winを実現しているプロジェクトを表彰するものです。
2006年の優勝をもぎ取ったプロジェクトは、象の糞から上質の紙を製造し、その紙を販売して儲けたお金で象が畑などに入ってこれないようにフェンスを作っているというスリランカのプロジェクトだったそうです。
ラムさんがおっしゃるには、「お金は大事だ」と。
どんなに環境に優しいプロジェクトや産業であっても、それが利益を生み出さないのなら意味がないとおっしゃっていました。
確かに、利益が出ないものにはなかなか資金を投入しようという人も現れないでしょうし、続けていくのも大変でしょうね。
調べてみると、今年2007年の「ワールド・チャレンジ」もすでに結果が出ていました。
今年はペルーの貧しい農民たちが特産の芋を市場に出して利益を得るための援助プロジェクトが優勝したようです。
興味がある方はぜひこちらのサイト(英語)で見てみてください。
BBC Worldって面白そうだから見てみたいんですが、ケーブルテレビに加入しないと見られないんですっけ?
…ちょっと敷居が高いのが残念です。