tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

ENGLISH JOURNAL 8月号

10月号が来る前に8月号を終わらせることができたぞ♪
完全に追いついたら今は手をつけられていない本誌のほうもじっくり勉強したいなぁ。


さて、8月号のインタビューは、数々の名作映画に出演しているベテラン俳優、モーガン・フリーマンさん、BBCのジャーナリスト、ミシェル・フセインさん、そして映画産業のお金にまつわるノンフィクションを発表したジャーナリスト、エドワード・J・エプスタインさんでした。


モーガン・フリーマンさんはユーモアあふれる話しぶりがとても面白く、英語の勉強のために聴いていることを忘れてしまうほど楽しく聴くことができました。
いくつかのジョークの中には思わず笑ってしまったものもありました。
きっと身振り手振りのゼスチャーも面白いんだろうなぁ。
ぜひこれは映像付きで見たかった!
話の内容では、「ディープ・インパクト」で彼が演じた大統領の役の話が印象に残りました。
私もこの映画見たんですが、実のところ大統領に関してはあまりこれといった印象や感想は持ちませんでした。
でも、モーガン・フリーマンさんは黒人ですので、黒人が大統領役!というのはアメリカではけっこう話題になったみたいです。
やっぱり観る人の文化的背景や知識によって、映画の見方や注目する場所は変わってくるものですね。


BBCで働くミシェル・フセインさんはとっても美人のイスラム系の女性。
日本だったら美人女子アナとして人気が出そう(笑)
美人であるだけでなく、知性と頭の回転の速さを感じさせる落ち着いた話し方はさすがアナウンサーと感心しました。
世界各地で仕事もバリバリこなしつつ、1歳のお子さんのお母さんでもある彼女の生き方は、女性としてとても励みに思いました。
また、このインタビューのインタビュアーは狩野みきさんという方で、ENGLISH JOURNALでは他のコンテンツでも活躍されている方なのですが、この方の英語はとても美しい完璧なイギリス英語。
日本人でこんなきれいなイギリス英語を話せる人は珍しいんじゃないかなぁ。
アメリカ英語のほうに慣れている私にはイギリス英語の聞き取りは時にとても難しいのですが、音の響きはアメリカ英語よりもイギリス英語のほうが好きです。
いまさらイギリス英語の発音を習得するのは難しいだろうけど、このイギリス英語の音の美しさにはあこがれてしまうなぁ。


最後のエドワード・J・エプスタインさんの話は、映画業界が現在おかれている状況と今後の展望の話がとても興味深かったです。
特に「映画業界にとって重大な決定はハリウッドではなく東京で下されている」という話にはなるほどと思いました。
これまでの、そしてこれからの映画業界の命運を決めるのは、いつもソニーや東芝といった日本の電機メーカーなのですね。
家庭用ビデオの普及により映画が家でも好きなときに楽しめるようになり、さらにはDVDが安価で手に入るようになって必ずしも映画館に行く必要がなくなり、そして次世代DVDでは映画以外にゲームやオンラインショッピングなどのコンテンツが豊富に収録できるようになる…このような技術の進歩により、映画の作り方もお金の流れ方もずいぶん変わりました。
そしてこのような変化はすべて日本の企業が生み出してきたのです。
日本人としては日本企業の技術力の高さを表すエピソードで非常に誇りに思いますが、映画ファンにとってこれは必ずしも喜ばしいことではないですよね…。
今でも時々映画を観ていて露骨なスポンサー企業の商品の登場にうんざりさせられることがありますが(特に邦画)、今後次世代DVDにより映画とネットが融合して、映画の登場人物が履いている靴をクリックしたらナイキのサイトに飛んでその靴が買える(これは実際にエプスタインさんが挙げた次世代DVDでできるようになることの一例です)となったら、技術的には面白いなと思いますが、純粋にただ映画を楽しみたい人にとっては、そういう余計な機能はただのノイズにしかならないのではないかと思います。
ただ、映画をビジネスとして成功させるためには、このような新たな方向性が絶対に必要なのでしょうね。
ビジネスと芸術の両立はなかなか難しいものだなぁと思いました。