tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

「ダ・ヴィンチ・コード」鳴りやまない拍手

【カンヌ(フランス)17日】「第59回カンヌ国際映画祭」がスタートし、オープニング作品に「ダ・ヴィンチ・コード」(ロン・ハワード監督)の上映で11日間の幕を開けた。冷たい反応が目立った前日のプレス試写とは一転。上映後はスタンディングオベーションが起きる盛り上がりぶりだった。
 2時間32分の上映が終わると、観客はスタンディングオベーションでたたえた。拍手は5分以上も鳴りやまなかった。上映会場の「グランドシアター リュミエール」には観客が入りきらず、急きょ隣接会場も開放された。16日に1回、17日には3回のプレス、バイヤー向け試写が行われ、公式上映も含めると2日間で計6回上映。オープニング作品が2会場で上映されるのも異例だ。


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いよいよ明日公開ですね。
私は原作本をとても面白いと思ったけれど、さて映画のほうの出来はいかに?
なんか報道を見ていると賛否両論という感じで結局面白いんだかどうなんだかよく分からないんだけど…。
まぁ原作の方も賛否両論だったから、結局は自分で観て判断しなさいってことですよね。
俳優さんも好きな人ばかりなので、ぜひ観に行きたいと思っています。


それにしても、やっぱりキリスト教系の団体から猛反発が起こっていますね。
マニラ市議会なんて市内での上映禁止を議会で決めちゃったし。
まぁ確かにセンセーショナルな内容だから仕方ないかな、とも思うけど、そうやって議会とか教会とかが絶対禁止令を出すのはちょっと違う気がします。
映画や本を観て読んで、その内容が正しいか正しくないか、信じるか信じないかは、どんな宗教・宗派を信じているかとかどんな組織に属しているかは関係なく、個々人が自分で実際に触れてみて、そして判断すべきものではないでしょうか。
私はクリスチャンではないから彼らの気持ちが分からないのかもしれないけれど、でもキリスト教を侮辱するような内容だとは思わないけどなぁ。
「こういう可能性もある」ってことでしょ。
確かに原作には「事実に基づいている」という但し書きがあったけれど、所詮はフィクションで、エンターテイメント小説じゃないですか。
「それは違う」と思っても、そんな過剰に反発心をむき出しにすることはないと思うのです。
「誰がなんと言おうと、私の信仰心は揺るがない」と堂々としていればいいんですよ。
そもそもキリスト教ほど影響力の大きい宗教となると、もはや歴史にしろ芸術にしろ文学にしろ、キリスト教の存在を無視しては語れないし作れないのですから、いろんな見方が現れてくるのは自然なことでしょう。
「正しいキリスト教」がどれかなんて、もはや誰にも分からないし決める権利もないですよ。
その点この映画の主演俳優トム・ハンクスさんはスマートですね。

上映前の会見でも、宗教関連の質問が集中したが、トム・ハンクスは「僕は(キリストの時代には)生まれてないから分からないよ」とさらり。

確かに、「ダ・ヴィンチ・コード」で描かれていることが本当か嘘か、そこのところは誰にも分からないし、誰にも分からないからこそ想像力をかきたてられて、面白い作品になっているのだと思います。


…まぁ、それでもこの作品が人に勧めにくい作品であるのは確かですけどね。
お互いの宗教や思想について理解しあっているぐらいの親しい人相手でない限り、気楽に「これ面白かったよ〜」なんて言えないわ(^_^;)