今年もたくさんのよい本と出逢えました。
その中でも特に印象に残った10冊を以下に挙げてみます。
対象はノンフィクション・漫画・再読本を除く全ての今年私が読んだ本。
順位付けはしづらかったので、読んだ順に10冊とします。
- 『東亰異聞』小野不由美(新潮文庫)
- ミステリであり、ホラーであり、ファンタジー。1冊の中にさまざまな要素が詰まった魅力的な世界でした。この作品で小野さんを知ることができてとてもうれしいです。
- 『異邦の騎士』島田荘司(講談社文庫)
- 今年初めてシマソウ作品を読んで、御手洗潔という強烈な探偵キャラと出会えてよかった!!特にこの作品は感動的でした。
- 『ハサミ男』殊能将之(講談社文庫)
- 今年一番の「だまされた!!」作品。やっぱり「やられた!」気分も1年に1回は味わっとかないと。来年は映画化するそうですね。
- 『朝霧』北村薫(創元推理文庫)
- ずっと文庫化を待っていた作品だったので、まず読めてよかったというのが一つ。そして、期待を裏切らない謎解きの面白さと、主人公の成長ぶりに感激。
- 『姑獲鳥の夏』京極夏彦(講談社文庫)
- やっと手をつけることができた京極堂シリーズ。こんなミステリもあったのか!と目からうろこがボロボロと落ちました(笑)この年末年始にシリーズ2作目を読む予定です。楽しみ♪
- 『スペース』加納朋子(東京創元社)
- ただ1冊読んだ今年の新刊。ミステリだけでなく恋愛小説も好きな私ですが、今年はラブストーリーとしてもこの作品が1番でした。早くも次作が待ちきれません。
- 『十八の夏』光原百合(双葉文庫)
- 今年読んだ短編集の中ではこれがベスト。切なく、甘く、苦く、悲しい短編が4作。大掛かりな謎解きはないけれど、しみじみ「よかった」と思えるミニ・ミステリ。
- 『プリズム』貫井徳郎(創元推理文庫)
- 貫井作品というと重くてやりきれない結末というイメージがありましたが、この作品は純粋な謎解きが思う存分楽しめてよかったです。
- 『片想い』東野圭吾(文春文庫)
- 今まであまり考えたことのなかった「性別」の問題について考えさせられた作品。私のこれまでの価値観を覆すような考え方が示されていて、勉強になりました。
- 『永遠の仔』天童荒太(幻冬舎文庫)
- 今年一番泣けた本。虐待という重い問題についていろいろ考えさせられました。長さを感じさせず、一気に読ませる点もすごいと思います。
こんな感じです。
とにかく今年の収穫は島田荘司、小野不由美、京極夏彦といった今までなんとなく敬遠してきた作家さんの作品を読んで、その魅力を知ることができたこと!!
そして、大好きな北村薫、加納朋子両氏のシリーズ続編を読めて、それがどちらも期待を裏切らない面白さであったこと。
この2点において私の2004年の読書生活は大いに充実したものであったと言って差し支えないと思います。
特に島田・小野・京極作品との出会いは、多くの読書好きの方々からのお薦めやアドバイスがあってのことでした。
この場を借りて、改めてお礼申し上げます。
来年もまたたくさんの素晴らしい本との出会いがありますように。
未知の作家さんの作品にもどんどん挑戦しつつ、楽しく読書していきたいと思います。