tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

「THE ULTIMATE COLLECTION」鬼束ちひろ

the ultimate collection

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鬼束ちひろ、初のベスト・アルバム。
代表曲である「月光」「眩暈」から、2003年にリリースしたシングル(アルバム未収録)「Sign」「私とワルツを」まで、ベスト・オブ・ベストな全15曲を収録予定。


【収録曲】
01.流星群
02.声
03.眩暈
04.月光
05.infection
06.We can go
07.Fly to me
08.シャイン (album version)
09.BACK DOOR (ALBUM VERSION)
10.King of Solitude
11.CROW
12.茨の海
13.私とワルツを
14.call
15.Sign

事務所とレコード会社を変わって心機一転再始動したばかりの鬼束ちひろのベストアルバムです。
う〜ん、でもベストと呼ぶにはちょっと足りない感じ…。
「cage」や「BEAUTIFUL FIGHTER」や「Castle imitation」や「Rollin'」も入れて欲しかったよ。
名曲が多いんだから2枚組でもよかったのではないかと思いますけど、すでに移籍してしまった歌手のためにそんなに豪華なものは出せないのだろうし、鬼束ちひろ本人ももう関わりたくなかったのかもしれませんね。
せっかくたくさんいい曲を作って歌ったのに、こんな結末になってしまってやっぱり残念です。
移籍後は音楽志向もハードロックになったようですが、過去の作品も大切にしながらまた新しい名曲を作り出していって欲しいです。


文句ばかりで終わるのもアレなんで(笑)、このアルバムの聴きどころはやっぱり「月光」「infection」あたりでしょうか。
特に「infection」は大音量で聴くと鳥肌が立ちますよ。
この曲はドラマ「氷点」の主題歌だったのですが、私はなぜか『永遠の仔』を読んでいる時にずっと頭の中でこの曲が流れ続けていました。
なんとなく作品の雰囲気がメロディーや歌詞にあっているかな、と。
特にサビの「爆破して飛び散った 心の破片が そこら中できらきら光っているけど いつの間に私は こんなに弱くなったのだろう」のあたり。
でも一番好きなのは「眩暈」ですね。
メロディーもきれいだし、意味深な歌詞が想像力をかきたてます(笑)
今まで鬼束ちひろを聞いたことがないという人の入門編アルバムとしてはとてもよいと思います。