tontonの終わりなき旅

本の感想、ときどきライブレポ。

『H2 第5巻 サンデーコミックスワイド版』あだち充

ドラマ「H2」の公式サイト発見。
ここにあるプロデューサーからのメッセージを見てさらに不安になってしまいました(-_-;)
「原作の『H2』は、比呂と英雄を中心に描かれていますが、ドラマでは比呂と春華を中心に描いていきます。」って…正確には「ひかりをはさんで比呂と英雄を中心に」だと思うんですが。
この人ちゃんと原作読んだの??
…それにしても、昨日の日記に「山田孝之」のキーワードをたどって120人以上もの方がアクセスしてくださっていてびっくりしました。
ごめんなさい…決していいことは書いてないです。
山田孝之君ってやっぱり中高生くらいに人気あるのかな?
『H2』の原作を知らない山田君ファンの中高生の皆さん、『H2』は私が高校生の時に人気だったマンガです。
女子校だったけど(いやむしろ女子校だったからこそ?)、クラスでコミックスをまわし読みしてました。
この機会に今の中高生も『H2』を読んでくれるとうれしいなぁ。


さて、予告どおり今日はワイド版5巻のレビューです。
Amazonに登録がないようなので*1、データはなし。


春の選抜、英雄を擁する明和第一高校は、ベスト4を賭けて春夏連覇を目指す大阪の名門、陽光学院高校と対戦。
しかし、好試合ではあったものの、残念ながら明和は敗れ去る。
そして、選抜優勝を飾ったのは、左腕広田を擁する栄京学園だった…。
千川高野球部も新入部員が加わって、紅白戦ができるくらいの活気あるチームに。
英雄の幼なじみで広田になにやら恨みがあるらしい佐川、チームになじんでいる振りをしながら何かを企んでいるらしい島と大竹など、先行きが楽しみな(?)1年生部員たちが加わった千川高校野球部は、ついに夏の甲子園への切符を賭けて、予選大会に突入する!


けっこう展開速いなぁ。
今後、佐川・島・大竹の3人が話のポイントになってきそうな感じです。
広田も故意に死球を出している?という疑惑があり、比呂にとって最大の敵になることは間違いないでしょう。
恋愛面では春華と英雄のまっすぐさがなんだかさわやか。
比呂とひかりは気持ちが不安定なだけに、余計にそう感じるのかも。
比呂との待ち合わせの喫茶店で、行き違いで会えなかった比呂を3時間も待ち続けた春華の「待ってる時間も、デートの内でしょ。デートの時間は、長い方がいいもん」の言葉にはさすがの比呂も心を動かされたようで、「これから野田が家に来るとか来ないとか…知ったこっちゃないけど」などと言ってます(かわいそうな野田君・笑)。
それに、地方大会第一戦の前に授業中のひかりのクラスに現れて、みんなの目の前で堂々と「お守りにするから」とひかりのハンカチをもらっていく英雄。
彼がやると嫌味がなくさわやかなのはなぜなんだろう(笑)


この巻のイチオシ名セリフは、比呂と春華のこの会話で決まり。

比呂
「これから先、もっともっとしんどい思いをさせることになる」
春華
「友達のままだったら楽しかったのに。
真剣に好きになればなるほど、つらいことや傷つくことが多くなる。
それでも、やっぱり人は恋愛をするのよね」
比呂
「なるほど。
そうだよなァ。全国四千校が狙ってる甲子園と、デートしようってんだからなァ。


こいつは大恋愛だ」

あだち充さんはこういうセリフまわしが本当に上手いと思います。
表面上は甲子園を目指すという大きな夢を恋愛にたとえているだけなんですけど、読者としてはこの先の比呂と春華が恋愛で「しんどい思いを」することになるのを暗示してるんだろうな、と読みますよね。
比呂と春華の「大恋愛」は、この先どうなっていくのでしょうか!?

*1:ISBN:4091277853